世界が完全に思考停止する前に

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    今、貪り読んでいるのが、森達也氏の日常感覚評論集「世界が完全に思考停止する前に」森さんの本は、中高生向けに書かれた寄り道パンセシリーズの「いのちの食べ方」「世界を信じるためのメソッド」がとても読みやすく、新たな視点や発見をさせてくれる本で感銘をうけました。
    この「世界が完全に思考停止する前に」もアメリカの起こしたイラク戦争への痛烈な批判や死刑制度について、また報道機関から厳罰機関に変わってしましたマス・メディアのあり方、北朝鮮問題など、どれも今まで語られることのなかった視点からの論評であり、しばし、立ち止まることも・・・
    特に印象に残ったのが、「一人称という主語を失った情動は暴走する。」という言葉。
    被害者の苦しみをエキュスキューズにして、悪いやつらはみんな消してしまえという便乗型の憎悪の共有。そして、こうして虐殺は戦争は起きるのだと言っている。
    視点を情報操作で誘導されているということに気づかないうちに、取り返しのきかない方向に日本が向いていくことの怖さ。また、ゴマシオアザラシのたまちゃんには住民票を与え、在日外国人には選挙権さえ与えない矛盾など。考えさせられる話題満載の評論集です。

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