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2017−18シーズン開幕 サッカープレミアリーグ
スポーツ / カーソン・ライダー 
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    JUGEMテーマ:スポーツ

    いい時代になったものだ。

    サッカー プレミアリーグの開幕全試合が無料で視聴できるのだから。

    まず、見たのがクロップ率いるリヴァプール対ワトフォード戦である。

    サッカーのチームで一番好きなのがリヴァプールである。

    伝説のチャンピオンリーグ決勝、「イスタンブールの奇跡」と言われた逆転劇が今でも心に強く残っている。

    最近の停滞期をようやく脱する気配が見える昨年の4位。

    クロップの真価が問われるのは今季であろう。

    試合は3対3のドローであった。

    前半はリヴァプールらしさがあまり見られずやきもきしたが、コウチーニョ不在の中でよく3点を取ったと思う。

    最後のロスタイムでの失点はいただけないが。

     

    今日はモウリーニョ率いるマンチェスターユナイテッド対ウエストハムの試合を見ている。

    モイーズ、ファン・ハールの時代はまさにマンチェスターらしさの欠片のないつまらない試合が多かったが、監督がモウリーニョに変わるだけでこんなにも魅力的な試合ができるのかと思うくらいいい試合運びができている。

    実況のアナウンサーや解説者も語っていたように、今年のマンチェスターユナイテッドからは目が離せない。

    特に、MFポグバ、FWルカク両選手の活躍に期待を寄せたい。

    しばらくプレミアリーグからの関心が遠ざかっていたので、両選手のことは知らないのであるが、今日の試合の中での動きを見ていて惹きつけられるものがあった。コグバ、ルカクともに身長190以上あるのだが、動きにキレがあり、特にコグバは解説者によれば足の指の柔軟性、巧緻性が素晴らしく、体の大きさに比してのボールタッチの柔らかさやバイタルエリアに入った時のバランスの良さを挙げていた。前チームがユヴェントスということもあり、その才能は折り紙つきである。

    19歳のラシュフォードもスピードがあっていい選手だ。

     

    久々に今シーズンはプレミアリーグのゲームに目を向けて過ごしたい。

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    Kiss Me Baby
    歌詞 / カーソン・ライダー 
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      JUGEMテーマ:音楽

      夏もあれよあれよと言う間にもう中盤である。

      毎年、自分にとっての「夏歌」というものが誕生するのだが、今年はこれである。

      平井大kiss me baby

      3年前のアルバムに収録されている軽快なサーフロックチューンである。

       

      もう一度 Kiss Me Baby

      忘れられない My Angel

      二度と戻れない灼熱のSummer Holiday

      今日もLonely Boy

      海に揺れるGood-bye Sunset

       

      黄昏時のKissは

      サヨナラを意味する so tender

      二度と逢えない幻のSufer Girl

      叶わない夢の果ては真夏のBroken Heart

       

      ビーチボーイズを彷彿させるようなアッパーである。

      どこかで懐かしくもあり、切なさも滲ませる歌詞はスッーと耳に届く。

      この曲が収められている「ALOOOOHANA!!」を全編通して聴けば、暑さ厳しい我が書斎も常夏のビーチへと早変わり。

      リピートで繰り返して聴きながら、夏を感じている。

       

      もう一度 Kiss Me Baby・・・

       

       

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      第157回芥川賞受賞作 影裏
      読書 / カーソン・ライダー 
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        JUGEMテーマ:読書

         

        第157回芥川賞受賞作「影裏」(文藝春秋)を読み終えた。

        沼田真佑という新人の書いた処女作である。

        この作品は同時に文學界新人賞も受賞しており、いま注目を集めている作家である。

        読んでまず感じたのは、端正な筆致であるということである。

        言葉への感度の高さがうかがえた。また、北緯39度 岩手の生出川での釣りの場面もとても印象的であり、樹木と川と魚の描写が強い彩を放っている。

        3.11=東日本大震災を契機にして、たったひとりの友人 日浅のもうひとつの顔が立ち現れる終盤はまるでミステリーを読んでいるかのような深みと魅力を感じた。

        津波にのまれた日浅のために行方不明の捜索願を出すべきと強く迫る主人公に、父親が投げつけた言葉の重み。

        「信じる者を裏切った、そんな不実な人間が呑気に釣り糸を垂れなどをしておって津波にのまれたからといって何だというんです?」

         

        電光影裏に春風を斬る。不意に蔑むように冷たい白目を向ける端正な楷書の七文字が、何か非常に狭量な生臭いものに感じられた。

         

        ページを閉じた今でも、日浅の別の顔に秘められた思いについての想像を強く喚起する佳作である。

         

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        オールスターキャスト 天使と罪の街
        ミステリー / カーソン・ライダー 
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          JUGEMテーマ:読書

           

          マイクル・コナリーの「天使と罪の街」(講談社文庫)を読んでいる。

          上下巻合わせておよそ700ページであるが、ストーリーテラーの達人の手にかかれば、あっという間に残り70ページである。

          ハリーボッシュシリーズであるが、この作品ではあの「わが心臓の痛み」のテリー・マッケイレブ、そして私が今までに読んだ全ての本の登場人物の女性の中で一番恋い焦がれたFBI捜査官 レイチェル・ウォリングが登場という、主役を張れる3人の揃い踏みなのである。

          映画ではオールスターキャストといえば、大抵はそれぞれのスターの持ち味を生かすところまで至らずお披露目程度で終わり、作品の質としては凡作ということが多い。

          しかし、さすがはコナリーである。

          3人の繋がりを見事に描いており、それぞれの人物の魅力をあますところなく伝えることに成功している。

          しかも、殺人事件の連続犯があの「ポエット」という、ミステリー史上にも永遠に名を留める凶悪犯であり、その対決までの流れはまさにスリリングである。

          個人的に強く心に残ったのは、ハリー・ボッシュが再びロサンジェルス市警に戻ることを決意し、妻や娘に別れの挨拶に訪れるシーンである。

          娘であるマディの絵には、銃を持った男が、悪鬼のデーモンと闘う場面が描かれている。

          銃を持った男こそ、父親であるボッシュ。その絵をほしいと娘に申し出る場面。

          「この絵がとても綺麗なので、ずっと持っていたいんだよ。パパはしばらく遠くへ行かないといけないので、いつでもこれを見ていられるようにしたいんだ。この絵があれば、いつでもお前のことを思い出せる。」

          「どこへ行っちゃうの?」

          「天使の街と呼ばれている場所に戻るんだ。」

           

          その後、成長したマディが大きな危機に陥るのが「ナイン・ドラゴンズ」であり、ハリーボッシュのハリウッド映画張りのアクションについては以前のブログでも触れた。

          つまり、この「天使と罪の街」には群れない一匹狼であるボッシュに大きな影響を及ぼす親子や夫婦の繋がりまでも描かれているという何とも贅沢な内容になっているのである。

           

          さあ、残り70ページ。「ポエット」との対決シーンが待つている。

          至福の読書体験をじっくり味わいたい。

           

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          動画で堪能 バーンスタインの指揮
          音楽 / カーソン・ライダー 
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            JUGEMテーマ:音楽

            クラシック音楽を堪能するためにはCDを聴くだけでなく、動画を見ることでその感動が飛躍的に増すことを痛感した。

            今、心を奪われているのがレナード・バーンスタイン指揮によるウィーンフィルの演奏である。

            特にシューマンの交響曲4番は素晴らしい。

            バーンスタインはよくカラヤンと対比されることが多い。その情感豊かな指揮ぶりは時にユーモアすら感じさせる一方で、4楽章のフィナーレにおいては躍動感がほとばしるほどで、見ているこちらの体まで動き始める感じである。

            まるで舞台上で役者が演技しているような雰囲気を醸し出している。

            また、若かりし頃のLPOを指揮したショスタコービッチの交響曲5番のグイグイ引っ張るような演奏もいい。

            それから、自らがピアノを弾いているガーシュインのラプソディ・イン・ブルー。

            こんなに上手だったのかと唸らされる見事な演奏である。

            動画の良さは、演奏者の表情やそれぞれの楽器を奏でる際の細やかな指遣いもつぶさに見れるところにある。

            また楽器それぞれの音色も楽しめる。

            クラシックの愉しみ方が一つ増えた。

             

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            ナイン・ドラゴンズ
            読書 / カーソン・ライダー 
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              JUGEMテーマ:読書

              久々の海外ミステリーである。

              マイクル・コナリーの長編「ナイン・ドラゴンズ」である。

              あとがきに、著者自身の創作動機を語る文章があるのでそのまま紹介したい。

               

              物語はロスアンジェルスで始まり、香港に行き、またロサンジェルスに戻ってくる。

              ハリーと彼の娘の物語である。

              娘へのハリーの様々な願いを描いた物語であり、父親としての至らなさに対する疚しさを描いた物語であり、そして何よりも父親としての脆弱性を描いた物語である。

               

              マイクル・コナリーの長編シリーズの中でも、ひときわ輝く魅力を放っているハリー・ボッシュシリーズ。

              その最大の魅力は何といっても主人公のロス市警殺人事件特捜班の刑事 ハリー・ボッシュの人物造形にある。

              犯罪を憎み、決して妥協を許すことなく恐るべき犯人を追い詰めていくその強靭な精神力と行動力に惹きつけられるのである。

              妥協を許さない背景には徹底した孤独を背負い、誰とも群れない屹然とした人間としての孤高の姿が感じられる。

              誰にも影響されない男。

              そのボッシュが弱さを見せる。娘であるマデリンと向き合った時こそがその時である。

              本作はその娘に魔の手が迫る。しかも、ロスではなく香港と異国の地で。

              冷静沈着なイメージとはかけ離れ、直情径行に行動するボッシュの姿にはらはらしながら、娘の救出までの展開はまさにハリウッドのアクション映画並み。そういう意味でもシリーズの中での異色作とも言えるだろう。

              そして、最大の試練とも言える不幸がボッシュを襲う。

              結末も流石はコナリー。そうきたかと唸らされた。

              シリーズの中では平凡作であると思うが、読ませる作品であることには違いはない。

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              虎の咆哮 中島敦「山月記伝説」の真実
              作家 / カーソン・ライダー 
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                JUGEMテーマ:読書

                7月に読んだもう一冊の新書についても触れたい。

                「中島敦「山月記伝説」の真実」(文藝春秋)である。

                今年に入り、久々に中島敦の作品を読んだ。

                特別なきっかけがあったわけではなく、書店で「懐かしいタイトルだなあ。」と思い手に取ったのが「山月記・李陵」であった。

                漢詩の素養のある中島敦だけに書き出しは難解な語句が多いのであるが、読み始めると止まらない魅力を秘めているのが「山月記」である。

                その「山月記」の誕生から今や高校の教科書の定番になる迄の経緯について、中島敦を取り巻いた人々との関わりを軸に纏められている。書評を読むと作家についての評伝としては内容が浅いという指摘もあるが、自分は興味深く読むことができた。

                 

                第二章の虎の咆哮が強く心に残った。

                中島敦は天才であるが、心に巣食う狂気にも気づいていた。

                そして、その狂気は「短歌」に表れている。

                 

                ある時はゴッホならねど人の耳を喰いてちぎりて狂はんとせし

                モディリアニの裸婦赤々と寝そべりて六月の午後を狂ほしく迫る  「赤と白と青と黄の歌」

                 

                山月記の中で、虎が人を食う場面の直接的な描写はなく、兎に変えているのは、理性を忘れて人間を食いちぎりたいという自分の暗い衝動から目をそらしたかったのであろう。(上記 本P44)

                 

                耳のないゴッホの自画像も、モディリアニの描いた裸婦の肖像も、どちらも狂気を秘めている点において、中島敦自身の「自画像」とも言える。

                その狂気を感じながら、中島敦は「山月記」を書いた。

                山月記の詩人の心に巣食う「虎」=中島敦の内面の狂気=尊大な羞恥心と自尊心

                乗り越えようとして足掻くも、見上げれば「月」。

                高く聳える山の遥か彼方に「月」。

                理想を追い求めても、追い求めても届かないことへの恐れと嘆き。それが「山月記」最後の場面の虎の咆哮である。

                紛れもない中島敦自身の咆哮である。

                 

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                冷戦とクラシック ムラヴィンスキーの凄味の本質
                読書 / カーソン・ライダー 
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                  JUGEMテーマ:読書

                  8月に入った。いよいよ夏本番である。と言いたいところだが、梅雨明けが発表されてから以降、天候がぐずついている。

                  昨日は出先の帰り途中で物凄い大雨にたたられた。

                  ゲリラ豪雨と言っても良いほどの雨量であった。

                  そんな時は、やはり静かに読書またはクラシック音楽に浸るに限る。

                  7月は都合計13冊の本を読破した。

                  作家でいえば、西加奈子、町田康、西村健太、石持浅海である。

                  あとは新書2冊を読んだ。「冷戦とクラシック」(NHK新書)と「中島敦「山月記伝説」の真実」(文藝春秋)である。

                  エッセイも含めると普段の月以上にバラエティに富んでいたと言える。

                  「冷戦とクラシック」の主軸をなしているのはバーンスタインとムラヴィンスキーという米ソの指揮者である。

                  どちらの指揮者も大好きであるので、それだけでも興味をそそられ、一気読みした。

                  アメリカ、ソ連という2大大国の冷戦下において、各々の指揮者がどのような立場に立ち、または立たされ行動したのか?

                  特にバーンスタインはユダヤ系ということもあり、第二次大戦後の立ち位置は戦争のない世界を求めての世界行脚の旅という意味合いが強く現れている。盟友ケネディ大統領との交流など興味深い内容にも触れられており、面白く読めた。

                  一方、ムラヴィンスキーであるがあの風貌からも想像できるように頑な信念に貫かれた一生であった。

                  スターリン政権下であっても共産党員になることを拒み続けた。生涯を通じて旧ソビエト指導部に対して強い疑念と反感を持ち続けたのである。

                  有名なエピソードとしてソビエト共産党政府が作家のソルジェニーツィンへの弾劾決議文を文化人に求めた際、当局の強硬な姿勢にショスタコーヴィチらはいやいや署名した。しかし、ムラヴィンスキーは「彼の本は国内で発禁処分にされていますので、私は読めません」との理由で署名を拒否した。また、ニューヨーク公演でレニングラード・フィルの団員が亡命騒ぎを起こした時、「君の楽団の団員が逃げたのは君の監督不行届ではないか」と糾弾する党政府に対し、ムラヴィンスキーは決然と「(私の楽団から逃げたのではなく)あなたの党から逃げたんですよ」と言い放つなど、ソビエト共産党政府に対して剛直な姿勢を取り続けた。共産党政府側も、彼の国際的な名声もあって迂闊に手が出せなかった。

                  そういったところを理解すると彼のドライブする指揮の凄味がより伝わってくる。

                  特にショスタコービッチの交響曲第5番と8番はこの演奏の白眉であろう。

                   

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                  テイスト・オブ・苦虫
                  読書 / カーソン・ライダー 
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                    JUGEMテーマ:読書

                    又吉直樹が絶賛していた作家 町田康のエッセイを読んでいる。

                    「テイスト・オブ・苦虫」(中央公論新社)である。

                    いやはや面白い。

                    思わず吹き出してしまうこともしばしばでスラスラ読み進めていくことができる。

                    図書館で読んだのはシリーズの中の5、6である。

                    今から9年から10年前に刊行されたものである。

                    話題として取り上げられている中でちょくちょく登場するのは「ニート」「日本語の乱れ」「個性について」などである。

                    堅苦しさはなく、町田康の意図的な馬鹿丸出しの文体にはまるのであるが、言わんとしていることはズバッと的を得ていることが多く、「その通り!」と深く頷くこともしばしばであった。

                     

                    今の若い者は個人をなくすことができない。

                    というのは無理からぬところで、なぜなら学校では、個性を伸ばす教育、といって、なるべく他と違っていた方がよいのだと教えられてきたからで、それが社会に出て急に、なるべく他と同じようにしなさい、と言われてもそれはやはりできない。

                    自分は会社員であるにしても、その前に一個人なのであり、その一個人としての都合をなにより優先する、ということになってしまう。

                    繰り返すが、これでは会社も産業も成り立たない。

                     

                    だから必然。ニートが増えると述べた後で、では個性を生かすためにはどうしたら良いのかについて触れるのである。

                    結論として、個性を生かすためには余程の天才でもない限り、初期段階において、何事においても没個性的な基礎訓練が必要である。

                    つまり、個性を発揮するためにはまずは没個性が必要であると主張する。

                    それはまさに本質をついているものであり、納得してしまった。

                     

                    今日からは「どつぼ超然」(毎日新聞社)を読んでいる。新しい作家との出会いは読書の醍醐味のひとつである。

                     

                     

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                    エッティンガーの冴え シューマン交響曲4番
                    音楽 / カーソン・ライダー 
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                      やられた。率直な感想である。

                      東京フィルハーモニーオーケストラの2008年のライブ シューマンの交響曲第4番である。

                      指揮者は若手の中でも実力は折り紙付きのダン・エッティンガーである。

                      彼が東京フィルを率いての演奏で大のお気に入りはチャイコフスキーの交響曲第5番である。

                      しかし、恐れ入った。

                      ライナーノーツにも記されているように、まさに生気に溢れたきびきびとした雄大なる演奏である。

                      端正なたたずまいは揺るぐことなく、それでいて細部にまで目が行き届いた繊細な音の味付け。

                      たまらない。

                      シューマンの交響曲というと、我が国ではブラームス以上に評価が低いという印象を受ける。

                      演奏機会もそれほど多くない。

                      第一番の「春」が一番著名である。このニ短調の交響曲は1番の後で作曲されたのであるが、芳しい評価は得られず、交響曲3番のあとでシューマンが改訂を試みて4番として発表したものである。

                      4つの楽章が切れ目なく演奏され、その緩急の付け方は破格である。

                      特に4楽章が好きである。

                      「ゆるやかに」「いきいきと」4分の4拍子でニ短調からニ長調へと突き抜けていく高揚感が大変魅力的である。

                      ブラームスにしてもシューマンにしても交響曲作家としての野心を抱きながらも、先人であるベートーヴェンの偉大なる9曲に恐れをいだき、交響曲のデビューは遅かった。

                      共に4曲しか残していない。

                      しかし、その内容は実に素晴らしいものがある。

                      それにしてもエッティンガーのこの4番。

                      観客の「ブラボー!」が高らかにホールに響き渡る見事な演奏である。

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