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ジャーナリズムとは何かを示してくれた月刊誌DAYS JAPANが12月号をもって休刊になる。
シリアの内戦、福島の原発事故、沖縄、化粧品などの動物実験など様々な世界の問題を鋭い切り口で伝えてくれた雑誌であった。
編集長であり経営の責任者でもあるジャーナリストの広河隆一がラジオで次のように語っていた。
日本には、ジャーナリストを育てる素地がない。
今の若者はジャーナリストを目指しているのではなく、新聞をはじめとする出版や報道関係の会社に入ることが目的となり、志を持たぬまま就活に追われている。
会社の一員になることが主目的になれば、当然危険を顧みずに最前線に出向いてまで取材をすることなどなく、会社のきまり、政府の要請を諾諾と受け入れざるをえない。そこには本来のジャーナリストの果たすべき役割はない。
テレビ局はCMのスポンサーの意向を慮り、現在戦争状態にある地域の子どもたちが血を流している映像などは一切シャットアウトする。購買意欲を掻き立てる上で必要とされる安穏とした番組しか作らない。
戦争など他人事であり、血など流れない綺麗なものとでも思わせるようなイメージすら形成している。
DAYSに限らず、雑誌の定期購読など商売として成り立たなくなってきている。
紙媒体はもうおしまいという声も聞こえる。
それでも私はしばしば購読して読んでいた。その理由は、自分が知らなくてはならない事実をありのままに提示し、問題意識をもたせてくれたからである。体制に媚びることなく、常に真摯に弱い人々の側に立ち続けるその姿勢に共感したからである。
だから、この休刊が残念でならない。
75歳になった病身の広河隆一の後を継ぐ、御用ジャーナリストではない、高い志をもつ若者を育てる環境づくりが求められているのではないか。強く感じている。