久しぶりに自作のコンピレーションアルバム

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    JUGEMテーマ:音楽

     

    最近、洋楽のPOPSが興味深い。

    日本ではメジャーデビューを果たしてはいないが注目に値するアーチストが多い。

    JP COOPERもそのひとりであろう。

    先日、早速輸入盤を取り寄せた。

    サム・スミスのように圧倒的な歌唱力があるわけではないのだが、その楽曲には力があり魅力的である。

    特にシングルカットもされた「September Song」「Closer」に痺れている。

     

    My love was strong as a lion

    Soft as the cotton you lie in・・・

     

    今日は、久しぶりにお気に入りのPOPSを集めて、自作のコンピレーションアルバムを作っていた。

    サム・スミスやJP COOPERは必然的に収録曲が増えてしまう。

    18曲入りのスペシャルなアルバムが出来た。

    誰かにプレゼントしたい。

    そんな思いが心を占める。春の力か。

     


    沢木耕太郎が編む「周五郎」

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      山本周五郎のアンソロジーが編まれた。

      編者は沢木耕太郎である。

      名品館と題されて名品36編が収録されている。

      私はまだ手にとってはいないが、沢木耕太郎が山本周五郎の作品に心惹かれていたという事実が嬉しい。

      「豊饒で芳醇な日本文学の財産」

      最大級の賛辞を寄せていることからもそのことはよく分かる。

       

      私の沢木耕太郎の本との出会いは「敗れざる者たち」である。

      鮮烈なノンフィクションであった。

      特に東京オリンピックのマラソンランナーでありながら悲劇の自殺を遂げた円谷幸吉についての文章は特に心に焼き付いた。

       

      その彼が26歳の時にユーラシア大陸の端を伝うように、陸路でロンドンを目指していた時に、イランである日本人男性から手渡された文庫本が「さぶ」だったそうだ。

       

      「小雨が靄のようにけぶる夕方、両国橋を西から東へ、さぶは泣きながら渡っていた。」

      このあまりにも有名な冒頭の一行に涙を流したと述べている。

      この一行で、日本そのものの風景が眼前と立ち現れたようだったと・・・


      その名さえとどめずに・・・

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        GWに入った。

        とは言っても暦通りの勤務なので、さして特別な計画や遠出をする予定はなく、静かに過ごしている。

        このブログを読んでくださる方には申し訳ないが、やはり山本周五郎を読んでいる。

        『一人ならじ』(新潮文庫)は個人的には周五郎の3本の指に入る短編集である。

        かつて、己の利を捨てて、藩や主君のために命を捨てて戦った無名の人々がいた。

         

        もののふの多くはその名さえとどめずに戦場の露と散っている。

        「その名さえとどめずに」

        武士にとって戦場へ臨むことは異常事ではない、改めて覚悟すべきことなどある筈はなかった。

        自分はつねづね「死にざま」ということを考えていた、潔く死ぬ決意こそもののふの面目だと信じていたが、死にざまなどを考えるのは寧ろ我執である、死にざまなどはどうでもよい、功名手柄が末のことだとすれば死にざまなども末の末だ、生も死も超えてひたむきに闘う、名をとどめずに戦場に屍をさらす、そこにこそ真の面目があるのだ。

        与八郎は、静かに一歩踏み出した。「楯輿」

         

        このほかにも真実の夫婦の愛について静かに物語る「柘榴」など名品ぞろいである。

         

        テレビをつければ「セクハラ」「強制ワイセツ」「不倫」の言葉がやかましく踊っている。

        共通項は我執。自分の欲望や利しか考えられない人間が増えているということだ。

        今の日本人に足りないのは「山本周五郎」が描いた人間の心根である。

        強くそう思う。

        だから私はひたすら読む。

         


        TIGER TEETH

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          JUGEMテーマ:音楽

           

          最近は珍しくクラシックを聴いていない。

          もっぱら洋楽のPOPSばかりである。

          気に入ったアーチストも見つけた。WALK THE MOONである。

          シンセを生かしたエレクトリックポップであるが、何よりも楽曲に力があるのだ。

          たとえば「TIGER TEETH」

           

          降参しろ 降参しろよ

          君を取り戻したいんだ

          ひとつの心

          食い尽くすには多すぎる

          あまりに深いキスマーク

          だって僕たちは虎の牙をもっているから

           

          一歩近づいてくれさえすれば

          そのドレスのジッパーに手が届くのに

          僕たちは水の上に身を乗り出し 息をこらしているんだ

           

          またしても二人の心の中に虎

           

          好きなのに、逢えば傷つけあってしまうことはよくある。

          実は最近も・・・だからこそ心に強く響くのだろう。


          あとのない仮名

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            今年に入って、読書と言えば「山本周五郎」なのである。

            短編集「あとのない仮名」(新潮文庫)を静かに読み終えた。

            タイトル作の「あとのない仮名」は周五郎にもこんな作品があったのかと思わせるシニカルな内容である。

             

            おれが何をしたというんだ、言い逃れはしねえ、女房や子供、女たちには薄情だったかもしれねえけれどもそれにだってわけはあるんだ。誰もわかっちゃくれねえが、おれだって人間だ、犬畜生じゃねえんだ、女たらし、薄情者、こんどは無宿人、そして罪人かなんぞのように、根岸にしょっぴいていかれるのか。もういいや、どうにでもしてくれ、勝手にしやがれだ、と源次は思った。

             

            江戸でも有数の腕のよい植木職人が、家庭を顧みず、仕事も辞めて、日銭を漁る乞食同然の身にやつした真相とは?

            物語の終盤に静かに語られるその独白は、まるでレイモンド・カーヴァーの小説に登場する主人公のものに似ている。

            些細な言葉や感情のずれ。

            源七の内面世界を崩壊させたものにどきりとさせられた自分がいる。

            心に深い余韻を残す作品である。


            正義の力 シリア化学兵器関連施設攻撃命令

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              JUGEMテーマ:ニュース

               

              我慢がならないことがある。

              今までもこのブログで何度も書き連ねてきたシリア・アサド政権の自国民に対して残虐無道な行為に対してである。

              なぜ、無垢な子どもたちにまで猛毒サリンをも含む化学兵器を使用する意味があるのか?

              狂っているということは分かっているアサドを支援しているロシア・イランの責任は重い。

              頑なに否定したところで、化学兵器使用はもはや言い逃れのできない事実である。

              情報を遮断できた時代とは違うのである。

               

              そのシリアに対して昨日、アメリカのトランプ大統領は攻撃命令を発した。

              化学兵器関連施設をピンポイントにしての精密攻撃命令である。

              「正義の力」という言葉を強調して。

               

              私はこの決断を支持する。

              前大統領のオバマ氏はことシリアへの攻撃に関しては尻込みを続けていた。

              ロシアとアメリカの2大国の思惑が複雑に絡み、その間においてロシアが後ろ盾を強固にしアサド政権を野放しにしてきた。

              その間、一体どれくらいの子どもや女性は命を落としたのか?

              国際社会に正義の無力という旗ばかりがなびいていた。

              それに比べれば今回、トランプの下した決断はまっとうである。

              口から泡を流しながら死に行く子どもを見過ごしにしてはならない。私はそう思う。

               

              グテレス国連事務総長の「冷戦が戻った。エスカレーションを阻止する仕組みは存在しないようだ。」という嘆きの言葉をロシアのプーチンこそ真摯に耳を傾けるべきだ。狂った指導者アサドを支援しているプーチンも同類とみなされても仕方がない。


              カイリーミノーグ 「GOLDEN」

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                JUGEMテーマ:日記・一般

                 

                あれは何だったのだろうか?

                アクセス数が自分のブログ史上初の月間10000越えをしたと記したのが先月末。

                一転して今月は低空飛行。

                まあ、その方が気が楽でもあるし自分のブログにふさわしいといえるのであるが、今から思えば「摩訶不思議」ともいえる出来事であった。

                 

                最高のポップ・アルバムに出逢った。

                カイリーミノーグの新作「GOLDEN」である。

                正直、カイリーミノーグが全盛期の時代は全く見向きもしなかった。

                はじめは30年前。再ブレークを果たした15年前。

                ユーロビート系のダンスミュージックを歌う女性という浅い認識しかなかった。

                 

                ところが、今回のアルバムはカントリーテイストがピタリとはまった捨て曲一切なしの傑作である。

                「A Lifetime to Repair」「One Last Kiss」

                繰り返して聴いている。

                 

                「A Lifetime to Repair」 直訳すれば、修復するための生涯ということになるのであろうか。

                何だか、こと恋愛に関しては、同じ失敗を繰り返している自分にとっては意味深な楽曲である。

                軽快なカントリーの調べにのりながらも、きっと傷ついた思いが語られているのであろうが、カイリーミノーグの歌声は実にキュートである。50歳近い女性の声とは思えない。

                またひとつ、愛聴盤が増えた。

                 


                季節のない街 異色の人間模様 

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                  JUGEMテーマ:読書

                   

                  世界のクロサワこと黒沢明が山本周五郎の作品を愛し、数多く映画化したのは有名な話である。

                  「椿三十郎」「赤ひげ」「雨あがる」。

                  そして、「どですかでん」の原作となった「季節のない街」を読み終えた。

                   

                  「風の吹き溜まりに、塵芥のようにできた貧民街」を舞台にした人間ドラマである。

                  周五郎の他の作品と、趣が違い、どこかシニカルで読後感がいいという作品は少ない。

                  その悲惨さゆえにやりきれなさを感じさせるものもある。

                  どこかレイモンド・カーヴァーの作品と同じテイストを感じた。

                  その中で、特に心を惹きつけられたのは「がんもどき」である。

                   

                  物語の主人公であるおかつがなぜ少年を刺したのか?

                  その真相が最後の場面で明らかになる時、心は打ち震えた。

                   

                  「死んでしまいたいと思ったとき、あんたに忘れられてしまうのがこわかった。

                  自分が死んだあとに、すぐに忘れられてしまうだろうと思うと、こわくてこわくてたまらなかった。」

                   

                  その他、「とうちゃん」「枯れた木」など、心に深く余韻が残る作品を堪能できる。

                  そして、この小説に登場する人々には現実のモデルが存在したという周五郎自身の言葉に静かに驚かされる。

                   

                   


                  Hurt Somebody

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                    JUGEMテーマ:音楽

                     

                    Hold me close and I won`t leave

                    Cause it hurts when you hurt somebody

                     

                    抱き寄せて そうしたらここにいる

                    自分も痛いから 誰かを傷つけたら

                     

                    心に沁みる歌に出逢った。

                    「Hurt Somebody」

                    NOAH KAHANという新しいアーティストの楽曲である。

                    自分の今の心境と重なる。重なりすぎる。

                    誰かを傷つけるということは、自分を傷つけることでもある。

                    特に、恋愛においては・・・

                    頭で分かっていながらも繰り返してしまう自分がいる。

                    それが人間の弱さと言ってしまうには、やりきれなさが心を襲う。

                     

                    CDでは発売されておらずストリーミング形式なのであるが、この曲が入ったEPが素晴らしい。

                    ジャケットも含めて、心を鷲掴みされて、どこかにもっていかれるような切なさが浮遊しているようなメロディだ。

                     

                    出会いと別れの春。

                    このEPに浸っていたい。


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