JUGEMテーマ:日記・一般
ブログを書き始めて今日で丁度満11年である。
11年の間には、書きたい気持ちに溢れ新聞記事などを引用しながら自分の思いを発信していた時期もあれば、人間関係の不信から1年以上のブランクを開けていた時期もあった。
そんなことを思い返すと感慨深いものがある。
2017年もあと2日で終わりであるが、今年は大きなけがや病気になることもなく、自分にしては穏やかに過ごせたよい1年であったように思う。
読書に関しても、年間100冊という目標を達成することができた以上に今まで未読であった我が国の国民的作家の代表格ともいえる「夏目漱石」「司馬遼太郎」という偉大な作家の著作に触れ、その面白さに十分に浸ることができたことはこの上ない喜びであった。
年のはじめは漱石、しめくくり遼太郎という形になった。
それに比して、毎年読む割合の高かったミステリーを読む機会は減ってしまった。
司馬遼太郎の著す歴史小説の面白さ及び奥深さに圧倒されている。
そして、今年の本の読み納めは「宮本武蔵」である。
宮本武蔵といえば吉川英治の代表作でもあり、司馬遼太郎の作品は知名度が低い。
しかし、やはり面白い。
宮本武蔵のに二天流が世に継がれなかった理由として、二天流そのものが武蔵という唯一無比の人間が扱うことにより初めて剣術として成立するということが書かれており大変興味深かった。
江戸期後期の天才剣豪 千葉周作の北辰一刀流の考え方とまさに対比的である。
剣理に合理性を求めたところは同じであるが、兵法の技術体系という点で見れば天と地の差がある。
つまり、武蔵は哲学的であり、剣の理を彼の精気が埋めていたというのである。
よって、彼の死後、自然消滅的に廃れ、なくなるのは必然でもあった。
万人に一人という固有の精気をもった彼は洞窟の中で座禅をしている時に死んだといわれている。
死に方まで唯一無比である。