年の瀬に思う・・・

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    JUGEMテーマ:日記・一般

    年の瀬である。今日が仕事納め。

    子どもたちのいない静かな教室でたまっていた仕事を片付けている。

    今年もさまざまな出会いと別れがあった。

    吉田拓郎は「出会いの数よりさよならの数が多い。」と歌ったが、年を重ねていくとそれは真実かもしれない。

    本物の出会いが少なくなっていく。

    本物とは嘘のない、誠実な出会いである。

    そんな女性に出逢った。

    こんなにひとを好きになるのはいつ以来だろう。純粋に大好きだと思えるこの感覚。

    まるで、高校や大学時代に戻ったかのような新鮮な胸のときめき。

    こういう恋ができる力が自分の中に残っていたことを素直に喜びたい。

    若くはないので勢いに任せて強引に相手の気持ちを奪うような荒々しさは失った。

    しかし、相手を思って静かに強く思う力は残っている。

    自作のコンピレーションCDを今日渡す。これが自分にできる、自分にしかできないプレゼント。

    誰かを好きで何かを贈る。こんな素敵なことはない。

    しみじみ思っている。

     


    改めて言おう! 僕達にはメタリカがいる。

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      JUGEMテーマ:音楽

      メタリカ 8年ぶりの新作「Hardwired...To self -Destruct」を聴いている。

      素晴らしいの一言。待ってた甲斐があった。傑作である。

      レビューなどを読むと、いつまでも「マスター オブ パペット」の頃にこだわるファンは冗漫で長すぎるなど酷評しているが、そういう連中にはメタリカのファンを名乗らないでほしい。

      ひとつのところにとどまって、アイデアに慣れてしまったのなら、その時点でロックはロックとしての訴求力を失っている。

      メタリカがロックモンスターとして君臨し続けているのは、マンネリズムを常に己の力で壊してきたからである。

      それが理解できないならメタリカだけでなくすべてのロックを聴く価値はない。

      古いカセットテープでも聴きながらマスターベーションでもしていればいいのだ。

       

      2曲目の「Atlas、Rise!」。このカッコよさは何だ。

      カークハメットの中間のギターにぞくぞくしてしまった。

      改めて言おう。「僕達にはメタリカがいる。」

      それにしても全編に漲る緊張感を孕んだグルーブ感。ラーズが刻むジャストのリズムのドラムの凄味。

      スローな曲での絡みつくようなこぶしのあるヘットフィールドの歌声。

       

      まいっている。 


      村上龍の言葉 最新エッセイより

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        村上龍の最新エッセイ「星に願いを いつでも夢を」(kkベストセラーズ)を読んだ。

        タイトルとは相反するいつにもましてシニカルな内容である。

        政治体制や既成メディアに対して批判をしても何の意味もないという心境が綴られているのが、いささか寂しい気もしたが、日本がどんづまりの状況であることには違いはあるまい。

        そんなエッセイの中、心に強く残った文章があった。

         

        「小説を書くということに対して素人」というわけでもなく、プロの作家だという自覚はあるが、それは「慣れる」とは違う。似たようなネタで書き続ける作家は「慣れる」ということがあるかもしれないが、わたしは似たようなネタ、文体を使うことはほとんどないし、そんなことはしないと決めている。そんなことをしたら飽きてしまう。

        小説のアイデアが枯渇したら盆栽でもやるかなと真剣に考えたこともあるが、幸か不幸か、アイデアがつきることがない。

        アイデアが尽きないということは、自分が小説を通して伝えたいと思っていることが、読者にいまだに伝わっていないという自覚があるからだろう。伝わったと思ったら、たぶんもう書かないかもしれない。」

         

        深く共感した。だからこそ、村上龍の小説は刺激的であり続けているのである。

        「五分後の世界」「コインロッカーベイビーズ」「愛と幻想のファシズム」「イビザ」「イン ザ ミソスープ」「昭和歌謡大全集」挙げていけばきりがない。

        村上龍にとって、小説を通しての表現活動そのものが趣味では得られない充足感やカタルシスをもたらすマグマの放出であることが、読者としてはこの上なくうれしいのである。

         

        いま、未読だった「半島を出よ」を図書館で借りて読んでいる。一気に上巻も残すところ70ページである。

        半端なくおもしろい。11年前に書かれたものだが、今読んでもその目の付け所はシャープであり、説得力がある。

        流石である。


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