レイミンカイネンの物語

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    このところクラシック音楽といえば、シベリウスにはまっている。

    今日は レイミンカイネン組曲を聴いている。

    シベリウスはベルリン留学中にワーグナーのオペラに感銘をうけるのだが、その大抑で執拗な表現方法に違和感を抱き始め、ついにはオペラの作曲には興味を失う。そして、逆に彼の心をとらえたのはリストの提唱した交響詩であった。

     

    レイミンカイネンの物語は「カレワラ」に基づいている。

    有名なのは「トュオネラの白鳥」であるが、個人的には改定が1950年過ぎまでなされず放置されていたトュオネラのレイミンカイネン」そして、なんといっても黄泉の国からの奇跡の帰還を果たす第4曲「レイミンカイネンの帰郷」が心に強く迫ってくる。

     

    物語自体の面白さもドラマ性が豊かで、それにシベリウス特有の北欧の研ぎ澄まされた音感を乗せてくる曲調は好きな人間にはたまらない魅力である。

    静謐の中にも引きしまった緊張感は独特である。


    吉田拓郎 70歳の言葉

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      先週の土曜日 NHKのSONGS吉田拓郎が登場した。

      体調不良が心配される拓郎の姿は、どことなく枯れてきたという印象を受けた。

      70歳を超えているのだから当たり前といえば当たり前だが、かつて数々の伝説のコンサートアクトを見せてくれた風貌からすると、正直、少し寂しさも覚えた。

      だが、彼が久々のライブを目の前に語った言葉は強く心に残った。

      「70歳、80歳になってもラブソングを歌っていたい。ラブソングのない音楽なんてつまらないもの。」

      かつての「恋の歌」を歌ったときの思いと寸分も変わらぬ拓郎がいた。

      嬉しかった。

      今の趣味は奥さんと言い切れる70歳がいるであろうか。

      かっこいい男である。


      シベリウス交響曲3番第2楽章 哀切の極み

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        9月に入って初投稿である。ブログを書くのも体力だということを最近痛感している。

        特に、昨日から急性胃腸炎になり通院生活を余儀なくされているこの脆弱な体には振り絞る精神力も乏しい。

        そんななか、病の床の中で久しぶりに聴いて感動を覚えた曲がある。

        以前したためたかもしれないが、フィンランドが生んだ国民的大作曲家シベリウスの交響曲3番である。

        シベリウスといえば、世評で一番好まれているのは2番であろうか。

        勿論、2番は素晴らしい。後期ロマン派とチャイコフスキーのメロディの美しさの系譜である。

        しかし、3楽章形式であり、時間も短い3番は地味である。

        たとえば、タワレコへ行って、シベリウスコーナーをのぞいてみても、2番の品ぞろえは豊富であるが、3・4番はほとんどないというのが事実である。

        少ない盤の中で、今日、買い求めて聴いているのがイギリスが生んだ巨匠 バルビローニの1969年録音の作品である。

        テンポは走ることなく、この3番の名盤の中では一番ゆったりとして趣であり、シベリウスの内面の奥深い思念ともよべる情感が溢れ出てくる。

        特に第2楽章。美しくも哀しい旋律は心を鷲掴みにする。

        この哀切さを求めていたのだと思わずため息がもれる。

        言い知れぬ寂寥感にずっと包まれている。


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