JUGEMテーマ:音楽
何度か経験し慣れていることとはいえ、職場を異動するということは何かと忙しいものである。荷物の整理、片づけが一番時間がかかる。あともう一息というところまでこぎつけた。
そんな忙しく疲れた心身にはクラシック音楽が沁みてくる。
いまはやはりチャイコフスキーである。
交響曲を聴いている。
演奏はベルリン・フィルハーモニー交響楽団、指揮は「帝王」カラヤンである。
第4番を繰り返し聴いているが、鉄板である。何も言葉は要らない。
カラヤンが振った演奏で好きなのはドヴォルザークの8番、9番であったが、チャイコフスキーこそ一番性に合っていたのではないかと思わせる鬼気迫る演奏である。
チャイコフスキーは最強音、最弱音を求めた作曲家である。明快でかつ振幅の大きな音への志向である。
世界最高のオーケストラであるベルリン・フィルの最大の武器も、そういった振幅の大きな幅の広い演奏ができる点にあった。
その両者の感性が合わないわけがない。むしろ強力な磁力のごとく引きあったからこそおきる化学反応。
それが第4番の演奏である。
特にいま聴いている1971年の演奏こそ、エモーショナル&スリリングの極致。
第4楽章のエネルギーの放射の如くの音を聴いて、何も心が動かされない人がいたら、その人は多分何を聴いても心を動かされることはないだろう。そう断言できる演奏である。
音楽を聴いて感動することの喜びを体感している。