原発輸出協定にモノ申す!

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    JUGEMテーマ:ニュース

    原発の輸出協定が今国会で成立する。
    慎重論を押し切っての外交優先ということだ。
    平たく言えば、フクシマの総括をしないで、被災者の気持ちや感情を鑑みず、人命を軽視して利害にはしるという軽率な行動を国がとるということである。

    このニュースに関して、日本の原発技術は優秀だからどんどん輸出すべきというあほ丸出しのブログを書いている御仁がいたが、安全性の高い原発などない。
    地震に襲われたら、メルトダウンを起こすということをフクシマは証明したのだから。

    そういう危険性の高いものを売るのではなく、アイスランドに技術を提供した地熱発電などのクリーンエネルギーの知恵こそ諸外国にアピールする時だと思う。

    日本の技術力は原子力にあるのではない。

    政財会がぐるになっての原子力必要論にだまされているだけだ。 

    その考えが妄信でありでたらめであることになぜ気づかないのか。
    危険性の高いものを輸出して、心は痛まないのか。
    現在も被曝しながら作業している人々が哀れでならない。
    国会議員の神経を疑う。

    何度も繰り返す。貴様らが被曝しながら作業に従事すればいいのだ。

    あまりにも多数の民意と解離している。

    亡国政党だらけだ。


    過労自死と鬱病

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      JUGEMテーマ:日記・一般
      「過労自死」。
      これは、過労死のー種であり、仕事による過労、ストレスが原因となり、多くの場合鬱病などの精神障害を発症し、自殺に至ることである。
      20年前脳や心臓疾患が我が国では過労死を象徴するものであった。

      しかし、今は、労災、認定規準の改正などにともない、精神による労災申請及び、認定件数が急増している。

      また、2010年度自殺したとされる3万人以上のうち「勤務問題」が原因とされる自殺者は2590人に及んでいる。 2006年に鬱治療薬を過剰服用して亡くなったシステムエンジニアの西垣和哉さんがブログに書き残した「鬱の原因は確実にお仕事ですね。」という軽い調子の言葉が痛々しいほど胸にせまる。
      同ブログから
      「何も手につかない。何もする気がしない。ただひたすら焦燥感や倦怠感、嫌悪感を薬で抑えるだけ。薬の効き目もどんどんなくなってる気がする。困った。これからどうしよう...」「生きているんじゃない。死んでいないだけ。何のために生きているのですか。」西山さんだけでなく自死を選んだ人たちの呻きに近い静かな声が胸をえぐる。残された家族も重たい十字架をひきずって生きていかねばならない。

      夫を4年前に亡くした60歳になる大西錦美さんの言葉は重い。過重労働に加えてのパワハラ、リストラへの不安が鬱病発症の原因となり、命を絶った。

      「一人の会社員は大きな会社にとっては何の意味もないんです。ただの使い捨て。」

      生きるために働くのに、仕事に殺される矛盾。

      自分も鬱病を発症し、いまも治療中なのでこの冷たい世界、社会のありように憤りがある。冷たいというのは偏見であり、多くの自死を選択せざるを得なかった人々の思いと同様に気持ちが弱い=軟弱であるとかひいては怠けたいが故の方便として鬱病を用いているという考え方が日本では根強くあるということである。

      自分はカミングアウトをしている。それは、偏見と闘う為である。自分も自殺寸前まで追い込まれた。明らかに、過重労働とストレスが原因である。それから、言われなき中傷も受けた。
      故郷の祖母が死んだ際にも一日も忌引きをとっていない。腹立たしさは死ぬまで忘れない。
      家族も泣いた。
       カウンセラーの主旨医は、責任感が強い真面目な人間が鬱病になり、いい加減な人間はならないか極めて、鈍感かどちらかだと言っている。言い換えれば感性の鈍い人間が生きやすい国なのである。だから、平気で弱者を切り捨てるのだ。政治も。ふざけるなだ!

      コックリル警部の事件簿

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        JUGEMテーマ:読書

        今から4年前。そう2007年はクリスチアナ・ブランドの生誕100年の年であった。
        それを記念して、出版されたのが ぶち猫「コックリル警部の事件簿」(論創社)である。
        この作品は、エッセイあり、未発表の短編、ショートショート、おまけに戯曲ありとファンにとっては垂涎の一冊になっている。

        一番、面白かったのは、タイトルにもなっている戯曲「ぶち猫」である。
        登場人物の会話だけで進行するのであるが、終盤のやりとりは見事である。
        膨らませて映画化してほしいという感想をいだいた。
        ブランドらしいひねりも健在である。

        短編の「遠い親戚」も好きである。たった名前の一文字が謎を解くてがかりとなる。
        これもブランドらしい。

        ショートショートの「アレバイ」はコックリルが酔っぱらってくだをまきながら、最後の一行で見事に事件を解く鍵を提示するという鮮やかな幕切れになっている。
        読者の盲点をつくとはこのことだとうならされる。

        300ページ足らずなのであっという間に読み終えた。
        佳品であることには間違いない。

        解説にはコックリル警部の未発表の短編がまだ2作あるということが記されている。
        興味深い。

         

        TPPのかかえる深刻な問題  MSFのニュースレターより

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          JUGEMテーマ:ニュース

          最近の日本と世界とのかかわりを示すトップニュースはTPPである。
          正直、自由貿易にすることのメリットとデメリットについては深く考えてはいなかった。
          ただ、世界のスタンダードだと勝手に思い込んでいるアメリカは異をとなえ、自国に有利になるような協定戦略に持ち込むであろうことは予想していた。

          そんな折、国境なき医師団から送られてくるニュースレターを読んで、このTPPの問題がMSFの支援国の治療薬の供与に関して深刻な問題を及ぼしかねないということが分かった。

          ニュースレターの内容を以下に紹介する。

          米国はTPPを通じて知的財産権の保護強化を推進しており、これによりMSFのような団体が活動する途上国で医薬品の供給が脅かされる懸念が生じている。MSFは日本におけるTPPを巡る議論において、この懸念が除外されていることを憂慮している。

          MSF日本のエリック・ウアネス事務局長は説明する。
          「MSFの治療プログラム、引いては患者の命が、良質で安価なジェネリック医薬品の供給にかかっていることは、これまで私たちが世界各地で医療を提供してきた経験から明らかです。日本政府がTPP交渉において、知的財産権を厳格に保護する条項の、途上国の患者に及ぼす影響を適切に考慮しなければ、HIV/エイズなどの病気の治療におけるこれまでの進歩が台無しになるでしょう」

          オーストラリア、ブルネイ、チリ、マレーシア、ニュージーランド、ペルー、シンガポール、ベトナム、米国の9ヵ国で現在交渉が進められているTPPは、アジア太平洋地域における経済政策の要とされ、同時に開発途上国も含めた地域間の自由貿易協定のモデルであるとされている。米国が推進する知的財産権の保護強化は、TPP参加国におけるジェネリック医薬品の供給の遅れや、医薬品メーカー間の価格競争の減退につながる恐れがある。

          ジェネリック医薬品メーカー間の価格競争は、過去10年間で第一世代のHIV/エイズ治療薬の価格の99%引き下げを可能にし、2002年時点で一人当たり年間1万米ドル(約78万円)だった価格が、現在では一人当たり年間60米ドル(約4680円)になった。この劇的な価格の引き下げによって、今日では600万人以上にHIV/エイズ治療を提供できるようになっている。

          また、ジェネリック医薬品の価格競争を抑制すると、日本は自国の対外援助政策にも影響を与えることになる日本は「世界エイズ・結核・マラリア対策基金(世界基金)」の主要な資金提供者であり、世界基金の支援を受けたプログラムの多くがジェネリック医薬品に頼っているからだ。TPP交渉参加国のベトナム、マレーシア、ペルーのいずれも、世界基金の支援を受けている。

          MSF日本の必須医薬品キャンペーン渉外担当、ブライアン・デイビスは、こう話す。
          「市場競争を抑制する政策は、安価な医薬品で数百万人の人びとの命を救おうとする取り組みをも阻むものです。途上国における安価な医薬品へのアクセスの促進は、日本の貿易政策の要であるべきです」

          この内容を読んで感じたことは、TPPだけではなく、現在世界で起こってる社会的な事象に対して、単眼的に物事を見ていたら、とんでもない結果を招いてしまうということである。
          複眼的かつ多面的に物事を見つめ、考えていくことを一人一人の日本人がしなくては、弱者がさらにひどい状況に追い込まれてしまうのである。

          アメリカが打ち出している知的財産権の保護強化は聞こえはいいが、自国のことしか考えない強者の論理である。経済的に豊かではない国の病人に対する想像力など、露ほども働かないのであろう。

          野田総理は今回のMSFが訴えている懸念に対して、どう責任のある判断をくだすのだろうか。
          真のリーダーとしての資質が問われている。
          なぜなら、東日本大震災の際に、いち早く救援のために動いたのが国境なき医師団であるからである。その団体が提示している懸念にまさかそっぽを向くなどという暴挙にでるとは思えないが、そんなことをしたら、日本で再び災害が起きた時に、助けてくれる救援団体はいなくなる。

          弱者の視点に立って物事を見極めてほしい。少なくともアメリカの言い分にひれ伏すのだけはやめるべきだ。

           

          圧巻!! ジェフリーディーバーの最高傑作

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            JUGEMテーマ:読書

            「ウォッチメーカー」。
            この作品こそ、ジェフリー・ディーバーの最高傑作である。
            そう断言しよう。

            まだ90ページを残しているのだが間違いない。
            「スリーピング・ドール」が平凡作に思えてくる。

            何だ。このツイストの嵐は。
            書評の中には最近のディーバーはどんでん返しのためのどんでん返しをこじつけているといったものまである。

            確かに、そういう作家もいる。日本では歌野晶午あたりがそうだろう。
            つまり、あざといのだ。

            ディーバーは違う。荒唐無稽でもあざとくもない。
            ツイストの仕方が鋭利なナイフのごとく、鮮やかなだけである。

            しかし、「ウォッチメーカー」のミステリーとしての完成度というか、面白さは圧巻であり事件である。
            二転三転どころの話ではない。
            よくもこんなに複雑なプロットが組み立てられるものだと唸るのみである。

            ハードカバーが出版された2007年のミステリーの賞を(わが国の)総なめにしたのもうなずける。
            文句のつけようがない。

            いま、何の本を読んでいいか迷っている人や何がおもしろいのか考えている読書好きな人がいたら、私は迷わず「ウォッチメーカー」を薦める。

            こういう本には何年かに一冊出会えるかどうかだ。本好きでよかったと再確認させられる。

            ディーバーの作品は読み始めたら止まらない。徹夜をするまでもなく物凄いスピードでページをめくっている。知らず知らずのうちに。

            今年読んだ本のベストは決まった。圧勝だ。


             

            ウォッチメーカー  キャサリン・ダンス初登場

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              JUGEMテーマ:読書

              「スリーピング・ドール」でミステリー小説の醍醐味を思う存分堪能させてくれたジェフリー・ディーバー。
              その主人公である人間嘘発見器とよばれるキャサリン・ダンスが登場したのが、リンカーン・ライムシリーズの「ウォッチメーカー」である。

              今、むさぼるようにして読んでいる。やはり、大長編である。

              残忍な犯行現場に残されるアンティークな時計。自分からウォッチメーカーと名乗る犯人。

              アメリア・サックスが担当するもう一つの殺人事件も謎めいている。
              そして、新たに浮かび上がる驚愕の真実。

              二つの事件に相関関係はあるのか?

              読み進めれば進めるほど、謎は深まり、心拍数はどんどん上昇していく。

              書評家の池上冬樹氏も「スリーピング・ドール」の解説で記していたが、ジェフリー・ディーバーは書評家にとって見切りのつけられない作家だと述べている。

              つまり、プロットの巧緻さ。ツイストの鮮やかさが作品ごとに見事なので、この辺で読むのをやめて、新しい作家の作品を読んで紹介するという展開にはならない稀有の作家であるということだ。

              前回のブログでも記したが、期待を裏切らない作家である。

              サスペンスの盛り上げ方が実にうまい。ツイストの切れ味は追随するものなしである。

              本はすきだが、外国物は読めないという知人が数名いる。
              もったいない話だ。食わず嫌いと同じである。読書の楽しみの多くを損失しているといっても過言ではない。特にディーバーの作品を読めないというのは・・・ 

              文句なしの傑作! スリーピング・ドール

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                JUGEMテーマ:読書

                ジェフリー・ディーバーは期待を裏切らない。
                文庫本上下合わせて900ページにも及び大長編である「スリーピング・ドール」も残りあと90ページ。

                人間嘘発見機のキャサリン・ダンスと狡猾な犯人 ダニエル・ぺルの駆け引きはまるで映像を見ているかのごとくサスペンスの度合いが増し、読者をスリルの滝つぼに落とし込む。

                しかし、ディーバーの仕掛けるツイストの切れ味はどうだ。

                これが、現代ミステリーだと高らかに宣言しているかのようである。

                クリスチアナ・ブランドのひねりが蛇が絡みついてくるかのような性質なのに対して、ディーバーのツイストは鋭角にひねるという感じで、実にシャープで鮮明である。

                だから、読みだすとその奔流に身を任せるかのごとく、途中でページを繰るのをとめるのが惜しい。
                900ページを丸2日で一気に読ませる作家はそうそうはいない。

                さすがはディーバー。恐れ入った。

                リンカーン・ライムシリーズでは「コフィン・ダンサー」が一番好きである。
                それに、決してひけをとらない作品である。

                結末にまたツイストが加わるのか。今から、噛みしめながら終章を読みたい。
                 

                負けないで

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                  JUGEMテーマ:日記・一般
                  DAYS12月号には興味深い記事が満載である。
                  何回かに分けて紹介したい。

                  まずは、世界が震えた3.11報道写真である。
                  どれも胸にこたえる写真ばかりであるが、自分の心に一番印象ぶかく刻み込まれたのは、瓦礫の山を背にして、トランペットを片手に涙を流している女子高生の姿である。
                  写真は朝日新聞社の森井英二郎氏の撮影である。

                  少女は震災で母と祖母を亡くした。
                  吹いていた曲はZARDの「負けないで」。
                  彼女は森井氏の取材に対して、母や祖母に「自分は大丈夫だよ。」という気持ちを伝えたかったと語った。

                  しかし、写真では頬を真っ赤にして堪え切らずに涙ぐんでいる姿を映し出している。

                  「大丈夫だよ。」は自分に言い聞かせている言葉でもあるのだろう。

                  背負うには余りにも過酷な現実。喪失感。 かけてあげる言葉が見つからない。

                  寒さが身に染みる季節の到来である。
                  「風邪をひかないで。」と案じることくらいしか自分にはできない。

                  久々にジェフリー・ディーバー

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                    JUGEMテーマ:読書
                    久しぶりにジェフリー・ディーバーの作品を読んでいる。
                    おなじみリンカーン・ライムシリーズのスピンオフともいえる「スリーピング・ドール」だ。

                    ディーバーは好きな作家であるが、どの作品もいい意味で重厚長大な作品が多いので、単行本で買うには厚すぎ、値もはるので文庫化を待つしかない。

                    その間に、他の作家の作品に走ってしまうという傾向が出てしまうのである。

                    「スリーピングドール」も上下合わせて900ページ以上という作品である。

                    しかし、さすがはディーバー。掛け値なしでおもしろい。展開に緩みがなく実にスピーディーである。
                    上も残すところあと30ページである。

                    人間嘘発見器 キャサリン・ダンス対自分の利益のためならたやすく殺人を繰り返すカルト教の指導者の対決。
                    脇役も実に個性的である。
                    実際の事件であるチャールズ・マンソン事件をプロローグに使うなど、読み手の気持ちを本作に一気にたぐりよせるうまさはディーバーの真骨頂だろう。
                    上を読み終わろうとしているのだが、事件の解決に向けての端緒も見いだせない。

                    勿論、リンカーン・ライムもアメリア・サックスの本作に登場してくる。
                    ディーバーのファンにはたまらない魅力である。

                    早速、明日は下巻を買おう。
                     

                    フーダニット ひねりの女王クリスチアナ・ブランドの名作

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                      JUGEMテーマ:読書

                      ひねり技の女王、クリスチアナ・ブランド「自宅にて急逝」を一気読みした。
                      ブランド4作目の作品である。
                      第二次世界大戦下のイギリスの高名な一族のもとに起こる不可能殺人事件。

                      二転、三転する展開はブランドの独壇場である。

                      今から60年以上前の作品であるが、結末までの展開は、さすがにブランドの力であり古臭さを感じさせない。

                      ひと癖もふた癖もある登場人物。最後に明かされるトリックの謎。

                      ただ、惜しむらくは今年、個人的に一番読んだ作家である「作家賞」決定のポール・アルテの不可能密室殺人を扱った作品を読んでしまったので、やはり読んだ後のインパクトに欠けてしまうのは致し方あるまい。

                      フーダニットの面白さはあるし、その動機の解明も筋が通っていて、見事であるが・・・

                      とはいいながら、十分に及第点はつけられる作品であることには間違いない。
                       

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