これだけさぼっているとほとんどこのブログを訪れる人もなく消滅寸前ですね。
精神的に何となくダメージを受けている状態です。
芥川龍之介が死を前にして語った「ぼんやりとした不安」という言葉。何となく分かる気がします。こんなこと書くと、死を連想させてしまいそうですが、読みたい本が目の前に山ほどあるので、そうは感嘆には死ねないです。
1年の締めくくりとして今年のベスト10的な発表が多く見られますね。
このブログでも紹介した伊坂幸太郎の「ゴールデンスランバー」がこのミスの1位を獲得したのは正直意外でしたが、湊かなえの「告白」がいろいろなところで上位ランクインしているのは納得しました。道尾秀介の「ラットマン」が個人的には今年読んだミステリー本では独走だったのですが、「告白」が逆転した感があります。ラストには賛否両論あるのでしょうが・・・
最近読んだ本の中で、圧倒的におもしろかったのは百田尚樹の「BOX」です。
ジャンルで言えば青春熱血小説になるのでしょうが、登場人物の描き方がうまい。
ボクシングが苦手という人には見向きもされないのでしょうが、ページを繰る手が止まらないあっという間の600ページでした。サイエンスという英単語にボクシングの攻防の技術という意味があるなんて・・・。ボクシングを野蛮なんて見方は画一的な捉え方だということを知りました。鏑矢と木樽。お前らの友情。掛け値なしに泥臭くて好きだなあ。
べたなところがいい。
新書では森達也さんの「ご臨終メディア」がお薦めです。今の日本は思考停止から麻痺の状態に至っている。善意のスタンピードほど恐ろしいものはないという主張には同感です。
最後に今日読み終わったのが、ハヤカワミステリの「愛する者に死を」。作者はリチャード・ニーリィ。リチャード・ニーリィといえば、日本でこれだけ過小評価されているミステリ作家もいないのでないかと思えるくらい、訳出されていないですね。角川文庫から出ている「殺人症候群」「心ひき裂かれて」が人気なのでしょうが、読んでいる人は少ないのではないでしょうか。特に「心ひき裂かれて」を初めて読み終えたときの衝撃度は計り知れないものがありました。さて、今回読んだのは、昨年刊行されたリーニィの処女長編。しかし、ペーバーバックということもあって200ページ足らずです。
帯の言葉がふるっています。騙しの天才。その原点がこれだ。
リーニィならではのひねりの連続。必ず取り入れる人間の心に潜むコンプレックスを軸に展開するストーリー。さきの2作ほどではないですが、十分に堪能できる作品です。
やっぱり読書っていいですね。今読みたい本は森達也の「東京スタンピード」です。
あと4日で今年も終わりですが2冊くらいは読破したいですね。
精神的に何となくダメージを受けている状態です。
芥川龍之介が死を前にして語った「ぼんやりとした不安」という言葉。何となく分かる気がします。こんなこと書くと、死を連想させてしまいそうですが、読みたい本が目の前に山ほどあるので、そうは感嘆には死ねないです。
1年の締めくくりとして今年のベスト10的な発表が多く見られますね。
このブログでも紹介した伊坂幸太郎の「ゴールデンスランバー」がこのミスの1位を獲得したのは正直意外でしたが、湊かなえの「告白」がいろいろなところで上位ランクインしているのは納得しました。道尾秀介の「ラットマン」が個人的には今年読んだミステリー本では独走だったのですが、「告白」が逆転した感があります。ラストには賛否両論あるのでしょうが・・・
最近読んだ本の中で、圧倒的におもしろかったのは百田尚樹の「BOX」です。
ジャンルで言えば青春熱血小説になるのでしょうが、登場人物の描き方がうまい。
ボクシングが苦手という人には見向きもされないのでしょうが、ページを繰る手が止まらないあっという間の600ページでした。サイエンスという英単語にボクシングの攻防の技術という意味があるなんて・・・。ボクシングを野蛮なんて見方は画一的な捉え方だということを知りました。鏑矢と木樽。お前らの友情。掛け値なしに泥臭くて好きだなあ。
べたなところがいい。
新書では森達也さんの「ご臨終メディア」がお薦めです。今の日本は思考停止から麻痺の状態に至っている。善意のスタンピードほど恐ろしいものはないという主張には同感です。
最後に今日読み終わったのが、ハヤカワミステリの「愛する者に死を」。作者はリチャード・ニーリィ。リチャード・ニーリィといえば、日本でこれだけ過小評価されているミステリ作家もいないのでないかと思えるくらい、訳出されていないですね。角川文庫から出ている「殺人症候群」「心ひき裂かれて」が人気なのでしょうが、読んでいる人は少ないのではないでしょうか。特に「心ひき裂かれて」を初めて読み終えたときの衝撃度は計り知れないものがありました。さて、今回読んだのは、昨年刊行されたリーニィの処女長編。しかし、ペーバーバックということもあって200ページ足らずです。
帯の言葉がふるっています。騙しの天才。その原点がこれだ。
リーニィならではのひねりの連続。必ず取り入れる人間の心に潜むコンプレックスを軸に展開するストーリー。さきの2作ほどではないですが、十分に堪能できる作品です。
やっぱり読書っていいですね。今読みたい本は森達也の「東京スタンピード」です。
あと4日で今年も終わりですが2冊くらいは読破したいですね。