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白石城死守

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    JUGEMテーマ:読書

    講談社の山本周五郎コレクション「白石城死守」を読み終えた。

    編集後記にも書いてあるが、これは昭和45年に「菊屋敷」というタイトルで講談社から刊行された短編集を再編集したものだ。

    山本周五郎の作品の大半が現在、新潮文庫から発売されているが、「菊屋敷」という短編集はない。

    作品のいくつかは他の短編集に含まれている。

    タイトルにもなっている「菊屋敷」は雑誌掲載ではなく、周五郎の唯一の書き下ろしの中編小説である。

    ここに収められている作品を書いていたのは昭和15年〜19年であった。この頃の周五郎は、直木賞を受賞した「日本婦道記」シリーズなどを著していた時期であり、充実期でもあった。

    なるほど、収められている作品はみな読み応えがある。

    周五郎節とも言える魅力が満載である。

    個人的には表題作での主人公である志保の芯の強さと同時に奥ゆかしさに惹かれるものがある。

    また「豪傑ばやり」の馬頭鹿毛之介の飄々かつ凛とした姿にも清々しさを感じる。

    無名の人物の自分の分をわきまえた一途な姿を描く周五郎の筆致は冴え渡っている。


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