スポットライト(BOOK SIDE STORY2018)

本や音楽を思いのままに紹介する。
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2018.11.06 Tuesday

司馬遼太郎の筆力 新史太閤記を読む

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    JUGEMテーマ:日記・一般

     

    司馬遼太郎の筆力にあらためて感服している。

    いま読んでいるのは「新史太閤記」(新潮文庫)である。

    言わずと知れた豊臣秀吉の一代記である。

    文庫本で1000ページという長編であるが、あれよあれよと読み進め、もう下巻の半分を過ぎた。

    豊臣秀吉といえば、そのエピソードをはじめ今までにドラマなどでもさんざん取り上げられてきた人物であるので、情報として知っていることも多いのであるが、こうして改めて司馬作品に触れ、新たに垣間見える秀吉像もあり非常に興味深かった。

    芸術的な「人たらし」の才能は見事なほどであるが、戦におけるその作戦思想に天賦の才があったことが理解できる。

    明智光秀を討つためにたてた戦略ほどそれを如実に言い当てている。

     

    戦は勝つべき態勢をつくりあげることである。

    味方を増やし、敵の加担者を減らし、戦場に集結する人数は敵の倍以上ということを目標にしていた。

    合戦のもつ投機性を減らし、奇蹟を信ぜず、物理的に必ず勝つ態勢で盛り上げていく。

    ー必ず勝つという態勢ができてからはじめて戦をする。

    戦とは、それをはじめる前に既に勝っていなければならぬ。

     

    彼をして戦の神秘的天才といわれた毘沙門天 上杉謙信をも所詮は旧式の田舎大将と評したといわれている。

    その他、清州会議での三法師推戴論および自分がその庇護者になるという、人間一生の内の生涯一度だけの知恵をしぼった悪事いうほどの論理の鋭さには恐れ入るばかりである。

    読書の愉しさを思う存分味わっている。


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