JUGEMテーマ:日記・一般
最近、屋根瓦に興味をもっている。
特に寺院の瓦である。
先日、ヤフオクにおいて東大寺の大仏殿の平瓦を手に入れた。
昭和の大改修の際に用いられた瓦である。
大仏を鎮護する大仏殿の瓦の数は約11万枚。
しかも、東大寺の瓦は別格の大きさ、重さである。購入してみて初めて分かった。
何とたった一枚の平瓦で15キログラムである。
これを奈良時代という何も重工機がない時代に屋根に葺いたのである。井上靖の名作「天平の甍」に象徴される瓦である。
瓦の焼き窯だけでも多数、平城京の周辺にあったのであるが、焼きや運搬などものすごい労力であったことは想像に難くない。
そして、瓦の端に鎮座する鬼瓦の数々。
東大寺ほどバリエーション豊かな「鬼」はあまりない。
勿論、奈良時代の「鬼」とそれ以降の「鬼」では立体感が全く違うのであるが、瓦職人の思いが詰まった作品であることは間違いない。
鬼瓦だけを集めた写真集を購入したのだが、いくら見ていても飽きることがない。
またひとつ興味あることが見つかった。
幸せなことである。