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記念すべき1200件目の記事はDEEP PURPLEの20作目の新譜「inFinite」についてである。
個人的にはリッチー・ブラックモアの弾かないDEEP PURPLEに存在の意味はないと思い、当然リッチー不在のアルバムは買わなかったのであるが、今回初めてその禁を破った。
昨年、御大ジョン・ロードも死去し、その影は完全に薄くなっていたはずである。
だが、今回のアルバムには心惹かれるものがあった。
70年代回帰とも巷で言われているように、今のリスナーには古臭いハードロックにしか聞こえない楽曲が、実に心地よく耳に届く。
特に、ドン・エイリーのオルガンやキーボードの響きはこれぞハードロック全盛期のその音を醸し出している。
スピードナンバーがないのが不満ではあるが、イアン・ギランのタメを生かした余裕すら感じる歌い回しにも思わずニンマリしてしまう。
スティーブ・モーズのギターもいい。
どちらかというとフュージョン寄りの硬質な音色というイメージが今までは強かったが、ミドルテンポの楽曲では実に情感豊かなフレーズで聞き手を引き込んでくれる。
「Time for Bedlam」「All I Got Is You」がお気に入りである。
忘れてならないのがカバーアートの秀逸さである。カバーアートだけでジャケ買いしたくなるアルバムである。
これがオリジナル最後のアルバムともいわれている。しみじみ味わいたいアルバムである。
いぶし銀の光を放つ名作が誕生した。