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それから
読書 / カーソン・ライダー 
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    JUGEMテーマ:読書

     

    夏目漱石の「それから」を読了した。

    「三四郎」「門」と並び明治知識人の悲劇を描いた3部作と俗に言われる。夏目漱石が日本の文学史上初めて「姦通」を新聞連載小説として著した作品である。

    背景には日露戦争後のにわか景気によって形成された新興ブルジョワ社会がある。

    知識人を気取る、主人公 長井代助は生活欲のために働くことをよしとせず高尚、泰然を気取っている一方で、30前にして父親の経済的な庇護を受けている身である。政略結婚に欺瞞を感じ、自分の理に頼り、のらりくらりと先延ばしにして生きている。

    そんな代助の抱える一番の大きな問題は心の中に潜む「無意識なる偽善」である。

    そして、ついには己の「無意識の偽善」によって苦しみ、身動きが取れなくなり、自然に帰るという帰結点を見出す。

    自然とは、結婚という枠組み(不自然な制度)の外にある、学生時代の頃のような自分の情動のままに生きる恋愛である。

    最終盤、かつての恋心を呼び覚まされた友人の妻を「俺にくれ」と友人に迫る場面は鬼気迫るものがある。

    自分の行動の理を露ほども疑うことなき姿は滑稽というにはあまりにも悲しい。

    そして、兄から金輪際の絶縁を叩きつけられた挙句にとる行動の描写は狂気ですら感じさせる。

     

    「焦る 焦る」「ああ動く。世の中が動く。」彼の頭は電車の速力をもって回転しだした。回転するに従って火のようにほてってきた。これで半日乗り続けたら、焼き尽くすことが出来るだろうと思った。

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