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村上龍の言葉 最新エッセイより
作家 / カーソン・ライダー 
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    村上龍の最新エッセイ「星に願いを いつでも夢を」(kkベストセラーズ)を読んだ。

    タイトルとは相反するいつにもましてシニカルな内容である。

    政治体制や既成メディアに対して批判をしても何の意味もないという心境が綴られているのが、いささか寂しい気もしたが、日本がどんづまりの状況であることには違いはあるまい。

    そんなエッセイの中、心に強く残った文章があった。

     

    「小説を書くということに対して素人」というわけでもなく、プロの作家だという自覚はあるが、それは「慣れる」とは違う。似たようなネタで書き続ける作家は「慣れる」ということがあるかもしれないが、わたしは似たようなネタ、文体を使うことはほとんどないし、そんなことはしないと決めている。そんなことをしたら飽きてしまう。

    小説のアイデアが枯渇したら盆栽でもやるかなと真剣に考えたこともあるが、幸か不幸か、アイデアがつきることがない。

    アイデアが尽きないということは、自分が小説を通して伝えたいと思っていることが、読者にいまだに伝わっていないという自覚があるからだろう。伝わったと思ったら、たぶんもう書かないかもしれない。」

     

    深く共感した。だからこそ、村上龍の小説は刺激的であり続けているのである。

    「五分後の世界」「コインロッカーベイビーズ」「愛と幻想のファシズム」「イビザ」「イン ザ ミソスープ」「昭和歌謡大全集」挙げていけばきりがない。

    村上龍にとって、小説を通しての表現活動そのものが趣味では得られない充足感やカタルシスをもたらすマグマの放出であることが、読者としてはこの上なくうれしいのである。

     

    いま、未読だった「半島を出よ」を図書館で借りて読んでいる。一気に上巻も残すところ70ページである。

    半端なくおもしろい。11年前に書かれたものだが、今読んでもその目の付け所はシャープであり、説得力がある。

    流石である。

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