JUGEMテーマ:音楽
月曜日が嫌いだ。それに加え、夕方から本降りになり、これから明け方にかけて風雨が強まるという天気予報である。
そんな憂鬱な気分を一掃するためには音楽の力が必要だ。
腹にずしりと響く音楽だ。
そこで、いま聴いているのが確か以前にも紹介したことのあるバーンスタインの指揮するショスタコーヴィチの交響曲5番とプロコフィエフの交響曲1番「古典交響曲」である。
相性抜群のニューヨーク・フィルを率いての1959年の演奏である。
ショスタコーヴィチの5番と言えば、何といってもムラヴィンスキーのレニングラード・フィルの演奏が秀逸であるが、この1959年のバーンスタインの指揮は異彩を放っている。特に4楽章の速さは他に追随する演奏がない。通常、11分から12分前後の演奏なのであるがなんと9分足らずである。
確かに自筆譜が失われており、解釈が指揮者にゆだねられているとは言え、ものすごい速さである。
重戦車が突き進むかのような勢いが感じられる。
トータルでいえば、最高峰はムラヴィンスキーなのであろうが、このバーンスタインの演奏も時々無性に聴きたくなる。
クラシック音楽に造詣の深い、私の知人は「ロック」だと語っていたが、頷ける演奏である。
最後のティンパニ、バスドラの強打を最後の合図とするオーケストラの強奏はある意味カタルシスである。
また、カップリングの「古典交響曲」もいい。
4楽章合わせて15分足らずの構成であるが、意表をつくリズムがあったり、常に新鮮な躍動に満ちていたりと古典と名付けられているが実に溌剌とした楽曲である。
繰り返し聴いているが、憂鬱な気分が少しずつ晴れてきた。
クラシックのもつ力である。