いま、はまっている漫画がある。
講談社のモーニングKCの「へうげもの」である。
下手な小説より、数段おもしろい。
特に歴史小説は吉村昭の作品はかなり読んだが、他の著者のは読まず嫌いもあるが、どうしても読みにくいという印象がぬぐえない。
そういう読者にとってもこの漫画は魅力的だ。
主人公の古田織部。
武人でありながら、千利休の門人として茶の湯の世界にのめりこみ、戦乱の世にあって武勲をたてる以上に茶碗や器などに心奪われた、まさに「へうげもの」である。
織田信長暗殺をそそのかしたのは千利休であり、その首謀者は秀吉であるという独創的な物語展開には虚構の世界の枠を超えた説得力がある。
黒茶碗へのこだわりの中に千利休の茶の湯の独自の解釈がある。
黒だからこそ、茶が存在感をまし、空間的なひろがりをもつという考えである。
茶室の2畳、3畳という狭い空間にこだわったのも、狭い空間のなかに無駄な虚飾を排し、茶立てに一点集中し、2畳の世界に宇宙のごとく、はるかな広がりをもたせるというものであった。
登場人物の描き方もよく個性を表しており、魅力的である。
作者の山田芳裕氏が茶の湯の世界を愛しているということがひしひしと伝わってくる。
歴史への考察も深い。
一気に4巻まで読んだ。今日は5巻を服することにする。
講談社のモーニングKCの「へうげもの」である。
下手な小説より、数段おもしろい。
特に歴史小説は吉村昭の作品はかなり読んだが、他の著者のは読まず嫌いもあるが、どうしても読みにくいという印象がぬぐえない。
そういう読者にとってもこの漫画は魅力的だ。
主人公の古田織部。
武人でありながら、千利休の門人として茶の湯の世界にのめりこみ、戦乱の世にあって武勲をたてる以上に茶碗や器などに心奪われた、まさに「へうげもの」である。
織田信長暗殺をそそのかしたのは千利休であり、その首謀者は秀吉であるという独創的な物語展開には虚構の世界の枠を超えた説得力がある。
黒茶碗へのこだわりの中に千利休の茶の湯の独自の解釈がある。
黒だからこそ、茶が存在感をまし、空間的なひろがりをもつという考えである。
茶室の2畳、3畳という狭い空間にこだわったのも、狭い空間のなかに無駄な虚飾を排し、茶立てに一点集中し、2畳の世界に宇宙のごとく、はるかな広がりをもたせるというものであった。
登場人物の描き方もよく個性を表しており、魅力的である。
作者の山田芳裕氏が茶の湯の世界を愛しているということがひしひしと伝わってくる。
歴史への考察も深い。
一気に4巻まで読んだ。今日は5巻を服することにする。