太平洋食堂 大石誠之助の生き様

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    JUGEMテーマ:読書

    単行本で500ページ近くと言えば重量感のある長編である。

    柳広司の最新作「太平洋食堂」(小学館)を読み終えた。満足感が心の中に溢れている。

    「ジョーカーゲーム」などでお馴染みの柳広司にしては新機軸とも言える史実に基づいた歴史小説である。

    主人公は大石誠之助。紀伊和歌山の最南端新宮市で医療を営む医師である。この本を通して初めて知った人物であった。

    時は明治30年代。

    明治新政府になり新しい国づくりが進む中、日清日露戦争を経て、国民の間に貧富の差が拡大し、その不満を是正しようとロシアの社会主義運動に啓発された幸徳秋水や堺利彦との交流を大石誠之助が深めていく中で、日本歴史史上の暗黒の汚点とも言える事件が起きる。悪名高い、「刑法第73条事件」である。

     

    この刑法73条の奇妙さは「おそらく将来または未来において天皇に危害を加えるであろうから罰する」という未来を裁くという途方もない不具合な条文である。しかも刑は「死刑」である。

    そのため、時の政府や官憲にとって不都合な人物の罪を作り上げ、でっち上げで裁くことができるという極めて危険な内容であった。

     

    だが「嘘から出たまこと」の如く伝言ゲームのように謄写版が爆裂弾にすり替わり、爆裂弾の材料となる塩酸カリなどが一部の社会主義者の家から見つかるなどという無い物がさもあるかのような体をなしていくという連鎖が起きていく。

    そういう意味では、死刑に処せられた12名の内、4名に疑念の目が向けられたことはある意味仕方のないことかもしれない。

    しかし、幸徳秋水や大石誠之助の罪はは全くのでっち上げであったことは明らかである。幸徳秋水が大石誠之助などと「天皇暗殺謀議」をしたなどという事実はない。都合の良い憶測のみで死刑に処したのである。

     

    そういう歴史の暗部に光を当てながらも読後感が悪くないのは、ドクトルと呼ばれた大石誠之助の生き様によるところが大きい。

    「正しいかどうかは知らんけど、今の世の中にえらい貧富の差があるのは確かや。金持ちは金持ち、貧乏人は貧乏人という、いわれのない差別がある。医者をやっとったら、それはいやでも目に入ってくる。その現実があるのを知りもてー貧しい者、虐げられている者苦しんでいる者があるのを知っとってーそれがあかんことやと思いながら、その現実から目を背け、手をこまねいてワガのことだけやって、果たしてそれで生きていけるもんやろか?ワガのためだけやったら。無抵抗主義でもアキラメ主義でも別にええよ。そやけど、貧しい者、虐げられている者、苦しんでいる者らに対してアキラメ主義を説くことは、自分にはどうしてもできん。そんなことはどないしても、ようせん。」

     

    社会主義という言葉に振り回されることなく、1人の人間として弱い人間の立場に立って行動実践しようとする姿に素直に感銘を受ける。彼をして大塩平八郎も由衣正雪、キリストさえもおなじ「主義者」であったのかもしれないと語る場面が印象深い。

     

    最後に、今から2年前の2018年に新宮市議会により名誉市民にすることが決議されたことは本当に嬉しいニュースである。


    周五郎の魅力が凝縮された名作「正雪記」

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      山本周五郎の「正雪記」(新潮文庫)を今、読み終えた。

      上下巻900ページの長編である。

      正雪とは歴史上の人物である由比正雪のことである。

      周五郎が明確な歴史人物を取り上げることは珍しいし、取り上げるにしても歴史上評価の低いというか悪い印象の人物を取り上げ、周五郎なりの角度からその人物像に独自の意味を与えるという手法には変わりはない。

      由比正雪もそういう人物である。三代将軍家光死後、徳川幕府転覆のクーデターを企図した首謀者ということになっている。

      しかし、周五郎いわく、そんな事実を裏付ける資料はないということであり、取締り当局である幕府の公儀により一方的な発表であり真偽は疑わしいということである。

       

      読み終えた今、思うことはこの作品は周五郎の全ての魅力が凝縮された作品であるということである。

      単なる、由比正雪という人物の一生を綴った物ではない。この作品に内合されているのは伝奇性や正雪を取り巻く人物達の造形描写の面白さ、何より徳川幕府が関ヶ原の戦い以降、豊臣家との戦い(大阪 冬・夏の陣)を経て全国の多くの大名を取り潰したり、領地を没収したりする形で多くの侍の生きる場をなくし、生きる方途を失わさせる悪政のもとで強力な政治基盤を確立していったという大きな社会背景が明確に描かれている点である。

       

      悪謀を図る松平伊豆守 信綱との対決が終盤の読みどころであるが、権力を欲しいままに操る人間への批判が周五郎の筆致から溢れている。

       

      「坐して殺されるよりのるかそるかやってみようという、言葉は壮烈に似ているが、事実は狂気と逆上にすぎない、自分は壮烈に死ぬつもりでも、天下のひろい眼で見れば暴死と言われるだろう、死ぬことに虚栄を張るな、壮烈であろうとなかろうと、死そのものにはなんの変わりもない、生きることを考えろ、勝つか負けるかは運のものだ、たとえ負けるにしても、敵の刃で首を刎ねられまでは生きてたたかうんだ、それが真実の勇気であり、真実の壮烈というものだ」

       

      島原の乱の際に謀殺討死された浪人達をはじめ生きる道を絶たれた全国の同志の悲憤を晴らそうと旗揚げしようとする盟友 丸橋忠也に語りかける場面である。

       

      最後の最後まで生きることにこだわり、自分の信念を貫き通そうとする正雪の姿に清々しさを感じつつ、静かに本を閉じることになる。名作である。


      風かおる 人の心に入り込む負の業の連鎖を描く

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        三連休もあっという間に二日がすぎた。

        体調も70%くらいまで回復したが、外出は控え読書に親しんでいる。

        昨日は葉室麟の「風かおる」(幻冬舎文庫)を読了した。

        このブログでは記事別のアクセス数を知ることができるのであるが、残念ながら葉室麟の著作に関しての記事に関心が集まることは少ない。そう少し関心を持って欲しい作家なのであるが・・・

        さて、この作品。カバーの絵やタイトルから想像すると爽やかな武家物というイメージであるが、内容は全く違う。

        葉室麟の他作品と比べても異色の部類ではないかと思う。

        どちらかというと謎解きの比重が高く、ミステリー仕立てて物語は進んでいく。

        終盤、真相が明らかになった時、ふと先日紹介したシーラッハの「刑罰」とテーマにおいて重なる部分があることに思い至った。

         

        「今回の件で悪人は一人もいないようだ。しかし、ひとの心には時として魔が入り込む。魔は毒となってひとを次々に蝕んでいく。その様はまるで疫病のコロリのようだな。」

         

        「魔」とは嫉妬心や猜疑心であり、ひとたび人間の心に取り憑いたなら、その人間の尊厳を破壊するまでに侵食していく。

        その負の業の連鎖が恐ろしいまでに描かれている作品である。

        それでも最後は葉室麟らしく未来への希望を感じさせる締めくくりで読後感は悪くない。

         

        どのような悲しい出来事も乗り越えていかねばならない。風がかおるように生きなければ。


        刑罰 フォルディナント・フォン・シーラッハの新作

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          体調が思わしくないと音楽を聴く気にも、楽器を演奏する気にもならないのだが、読書だけはしたいと思えるし、苦にならない。

          私にとって読書は趣味などではない、生活である。

          今日も一冊の本を読み終えた。

          「刑罰」(東京創元社)である。作家は日本でもお馴染みのフォルディナント・フォン・シーラッハである。

          ミステリーであるが、彼の作品にはあのレイモンド・カーヴァーの作品と通底する痛みとか乾いた苦味のようなものが感じられる。

          この短編集もそうである。

          正直、決して読後感がいいという作品ではないが、いつまでも心の中に余韻として強く残るものがある。

          小さなトゲのような痛みを残して・・・

          法廷において鮮烈な逆転を描いた「逆さ」

          ラブドールと性的な関係以上の繋がりを描いた男の復讐「リュディア」

          そして、「友人」の中での主人公の最後の言葉に釘付けとなるのだ。

           

          「もしかしたら、罪は犯してはいない」「だけど、罰は受けるしかないんだ。」


          体調の悪さの中で迎えた2020年 周五郎の作品を読む

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            JUGEMテーマ:日記・一般

            2020年初書き込みである。

            昨年度の年末に自分の自己管理の稚拙さから、体調を崩し今も続いている、

            スタートとしては最悪である。

            普通の人にとっては単なる「鼻づまり」が私にとってはおおごとになってしまう。

            鼻道がとても狭いためである。だから、市販の鼻炎薬は全く役に立たない。

            病院の診察開始を待つばかりである。

            体調が悪いので、気分良く1日を過ごすことは不可能なのであるが、楽器練習は短時間ながらしているし、読書熱に再び火がついた状態である。

            今は山本周五郎コレクションの「家族物語」(講談社文庫)を読んでいる。

            このコレクションはとても優れており、講談社の編者者の方の気概というものを感じる。

            アンソロジーなので、収められている作品はどこかで読んだ作品ばかりなのであるが、こうして一つのテーマに沿った形でまとめられると新たな感動も生まれる。

            「古風な義理人情物」と評されたことに対して、憤りを感じていた周五郎のこれらの作品は、改めて家族とは何か、親子の愛情とは何か、夫婦のつながりとは何かについて考える示唆を与えている。

            日常的に報じられる家庭内暴力や児童への虐待行為が後を絶たない「異常」な時代だからこそ、周五郎の作品が再び光を放つのだと読みながら痛感した。

            周五郎の作品を読んで体調が回復する訳ではないが、心は何か温かなものに包まれるのは事実である。


            西村賢太の最新作「瓦礫の死角」

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              年の瀬を迎え、体調を崩してしまった。

              楽器を練習する気にならないので、読書に耽っている。

              今日は西村賢太の最新刊「瓦礫の死角」(講談社)を一気読みした。

              収められている4編の内2編は今年の7月号の「群像」に掲載されていかもので、以前、このブログでも紹介したことがある。

               

              犯罪被害者が出所した加害者に脅えることはあっても、加害者家族がその罪の張本人の陰に恐れ慄くと云うのは、見ようによってはなんとも滑稽な話である。

               

              主人公の北町貫太の父親は許しがたい性犯罪を犯し、挙げ句の果てに警察官にも傷害を働き7年の懲役刑を言い渡された。

              その父親の出所が迫っている中での、貫太と母親の克子の心の中の怯えが日々大きくなっていく過程の中で、貫太はこう悟る。

               

              わけのわからぬ罪なき罰を背負わされ、一生消えぬ引け目をハンディキャップを課せられただけで、もう充分である。解体した瓦礫の中から自分の人生の模索を続けることのみが、彼にとっての目今の重要事である。とてもではないが、これ以上の肉親間のしがらみに足を引っ張られている場合ではなかった。

               

              今やわが国において私小説にこだわり、そのスタイルを透徹しているのは西村賢太だけだろう。

              ほとんど実話かと思わせるような圧倒的なパワーがそこにはある。

              衝動的に読みたくなる作家である。


              刀と傘ー明治京洛推理帖ー 新進気鋭の傑作ミステリー

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                2019年の読み納めの一冊としてミステリーを読んだ。

                「刀と傘ー明治京洛推理帖」(東京創元社)である。作家は伊吹亜門。

                新進気鋭の注目作家である。

                年末恒例の各雑誌のミステリーのランキングでも軒並み高評価である。

                まず、時代設定が実に面白い。幕末から明治維新にかけてで、見事な推理を展開するのは初代司法卿の江藤新平と尾張藩の鹿野師光。

                江藤新平は歴史上の人物であり、その明晰さゆえ、薩摩大久保利通に煙たがられ、佐賀の乱においては最後裁判にかけられ、斬首および晒し首にされる運命をたどる。

                余談であるが、司馬遼太郎の名作「歳月」での大久保利通とのやりとりは実にスリリングである。

                その頭脳明晰な人物と相棒役とでもいう鹿野師光との人間的なつながりを軸に密室事件などを鮮やかに解明していく筋立てとなっている。

                しかし、この作品を際立たせているのはトリックを崩していく謎解き以上に、犯罪に至る「動機」に焦点を当てているところにある。

                つまり、罪を犯す人間のその心情の描き方が見事なのである。

                人間の持つ「業」を描いてこそ、小説に厚みは増すということは松本清張の作品が証明しているが、この作品にはそれが感じられる。

                だから、作品に深みがあるのだ。実に味わい深い作品である。

                ミステリーを読むのは実に久しぶりであったのだが、年の終わりに素晴らしい作品に出合えたことに喜びを感じている。

                今後の作品が楽しみな作家の誕生を心から嬉しく思う。

                 


                墨龍賦 戦国時代を生き抜いた絵師 海北友松の物語 

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                  久しぶりに図書館に行って本を借りてきた。

                  葉室麟の「墨龍賦」(PHP)である。

                  予想以上に面白い内容で一気に読了した。

                  この物語の主人公は海北友松。戦国時代を83年にわたって生き抜いてきた絵師である。

                  還俗を求め、いつかは武士として海北家の再興を心に誓いながら、毛利氏の外交僧である安国寺恵瓊との交わりを軸に絵師としての日々を送る友松。

                  物語は目まぐるしく展開するが、印象的だったのは尼子氏の猛将 山中鹿之介の武士としての姿に美しさを見出す場面。

                  魔王織田信長の美濃獲得の策略である「美濃譲り状」の欺瞞に怒り、正室である帰蝶に謀反の企てを決意させる場面。

                  そして、何と言っても友である美濃衆 斎藤内蔵助の死に際して、生涯に一度だけ鎧兜の具足を身につけ長槍を振るって、磔柱から遺骸を奪取し涙する場面。

                  もう少し、一つ一つの場面をじっくり描いて欲しいと思いながら貪るようにして読み進めた。

                  特に、来年度のNHKの大河ドラマの主人公は明智光秀ということもあり、「本能寺の変」という日本の史上最大の謀反の大きな要因として葉室麟は上記の斎藤道三から織田信長への「美濃譲り状」の有無に焦点を当てて捉えていることが新鮮であった。

                  その辺りがドラマでどう描かれるか注目したい。

                  蛇足であるがそういう意味では帰蝶が重要なキャストとなるのであるが、残念なことにその役の沢尻エリカが不法薬物所持で逮捕された。期待していただけに残念である。誰が今から代役を務めるのか興味が湧く話題でもある。


                  鬼平犯科帳シリーズ 10巻以降の円熟味を味わう 

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                    昔、立ち飲み屋で池波正太郎の「鬼平犯科帳」を読みながら一杯やるのが至福の時と語っていた先輩がいた。

                    今から15年くらい前であろうか。

                    その頃は、時代歴史小説に目覚めていない頃で、もっぱら和洋問わずミステリーばかり読んでいたので、全くその良さが理解できずにいた。

                    しかし、今その「鬼平犯科帳」にはまっている。

                    実は数年前にも少しだけはまっていた時期があったのだが、筋立てが盗賊を捕らえることという点で、やや単調さを感じたのと「鬼平」こと長谷川平蔵をはじめ周りの同心や物語において重要な働きをなす密偵たちの人物造形がまだ確定していなかった感があり、読みやすく面白いことは認めるものの自然に遠ざける事になっていた。

                    鬼平犯科帳シリーズは全部で24冊であるのだが、先日たまたま何気なく未読の9巻あたりからまた読み始めてみると、これが実に味わい深いのである。人気シリーズとして定着し円熟味が増してきた感じで、単調さは感じなくなり、一人一人の登場人物の描写が生き生きとしてきた印象を受けた。

                    個人的には11巻が大好きである。「土蜘蛛の金五郎」「泣き味噌屋」「穴」「毒」など、バラエティ豊かな題材をとっており楽しめた。

                    読者の好みに応えるエンターテイメント性が十二分に発揮された名作である。

                    特に、「土蜘蛛の金五郎」では「長谷川平蔵が長谷川平蔵を闇討ちしようとは思わなんだ。」と語らせるなど凝った筋立てになっている。

                    あっという間に連続して7冊を読破した。かつての先輩の言葉の意味がよくわかるこの頃である。

                    また、魅力としては美食家としても知られた池波正太郎らしく、江戸時代の美味しい小料理が毎回登場することでもある。

                    田楽、鱸の塩焼き、兎汁、軍鶏鍋などなど。ついつい日本酒を飲みたくなってしまう小説でもある。

                     


                    一気読み確実!!「ドキュメント 宇宙飛行士選抜試験」

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                      JUGEMテーマ:読書

                      今日から新しい月9月のスタートである。

                      8月は読んだ本の冊数が久々に2桁になり、計19冊となった。

                      充実した読書月間となった。

                      その中でも最後を飾った「ドキュメント 宇宙飛行士選抜試験」(光文社新書)は頗る面白かった。

                      1ページ1ページが知らなかったことの連続で、知的好奇心をそそられた。

                      2008年2月、日本で10年ぶりとなる宇宙飛行士の募集がJAXAによって発表された。

                      応募総数過去最多の963名。そのうちの10名が最終選考に臨んだ。

                      その選抜試験の様子を克明に描いたドキュメントである。

                      この時点での我が国での宇宙飛行士の数、わずか8名。つまり1600万人に1人という確率なのである。

                       

                      この試験の選考委員長を務めた長谷川義幸氏の言葉が端的に宇宙飛行士の職業とは何かを物語っている。

                      「なぜ、宇宙飛行士になりたいのですか?」と問うた時、ある研究職の応募者はこう答えた。

                      研究者としてのバックグランドを生かして、画期的な科学実験を提案したい。

                      それに対して長谷川氏はこう問い返す。

                      「宇宙飛行士は学者ではなく、技術者です。宇宙飛行士が、自ら提案した実験を宇宙でできると思っているようですが、宇宙飛行士なんて、つまるところ実験装置のボタンを押すことしかできないのです。ですから、あなたが生き甲斐としてきた論文などは、絶対に書けなくなると思った方がいい。宇宙飛行士になれば、研究は一切できなくなるし、あなたの功績を証明するような論文も一切書けません。今まで培ってきたキャリアや価値観を捨てることになるのですが、あなたは未練なくやっていけますか?」

                       

                      つまり「憧れ」だけで務まる仕事ではないし、給料も多くはない。家族にも負担をかけ、その任務は死と隣り合わせ。

                      そういう仕事に賭ける「覚悟」を問いただすのである。

                       

                      最終的に候補者が決定した時に、日本人女性初の宇宙飛行士となった向井千秋氏の言葉が強く心に残った。

                      宇宙飛行士になるための資質は全ての試される試験において60点以上を取る能力であり、スーパーマンは必要ない。」

                      そうは言いつつも、選ばれた方々の姿をこの本を通して見ていると、やはり私の目からすればスーパーマンに見えてしまうのが偽らざるところではある。

                       

                      最後に、一番驚いたことは宇宙船内の無重力空間の中にいると、体内のカルシウムが溶け出し、なんと骨粗鬆症患者の10倍のスピードで骨がもろくなるという事実であった。この一点だけとってしても凄まじいとしか言いようがない。

                      とにかく、一気読み確実の感動ドキュメントである。

                       


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