絆の語義

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    JUGEMテーマ:日記・一般

    さっきのブログで「絆」の語義にふれないまま、ブログを書き終えてしまったので、自分としても後味が悪い。

    書いておくことにする。

    すでに知っている方も多いと思うが、ご容赦を。

    右の半は牛を半分にしているという意味であり、その半分にした牛を糸でぐるぐるまきにして縛っているという意味である。転じて束縛、拘束である。

    さっきの話の続きだが、安全への束縛が、人間の心と心のつながりを断ち切っていると考えると分かりやすい。

    安全を共有したいという絆は被災地もそうでない地域も同じである。
    しかし、そうでない地域の人々が、自分たちの安全だけに血道をあげ、狂騒している。
    そして、被災地の人々を無意識のうちに避け、拒否をしているのだ。

    人とのつながりという意味ではなく、安全との絆なのだ。
    安全に束縛・拘束されているのだ。

    それにしめつけられている人の心は脆弱だが、糸の力は強固だ。 

    東北関東大震災の被災者の方へ

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      この度の東北関東大震災で亡くなられた方にはご冥福をそして辛く苦しい避難生活を送られている30万人以上にものぼる方々にはお見舞い申しあげます。

      漢字の気持ち(新潮文庫)という本を読みました。
      その中で、明るいの「明」の左側を私はお日様のことだと思っていました。
      しかし、これは大きな間違いでした。これは窓を表しているのです。
      つまり、あかりのない時代を生きていた古代人にとっての明るさとは、窓から射し込む月あかりだったのだそうです。

      避難所にはその月明かりさえ射し込まない状況のようで胸が痛みます。
      そして、望みの「望」とは月が見えない状況のなか、下の王という字義は人々が立ち上がって見ようとしている様を表しているのです。
      希望は遠くにあるけれど、暗闇の中でも一筋の明かりを求めた人間の姿が『望み」という漢字になったのです。

      私の被災経験は大学時代に南アルプス縦走の最中に、台風に襲われテントが夜中に飛ばされ、暴風雨の中、テント探し、そして設営を行った経験が一度あります。
      漆黒の闇の中での作業は困難をきわめました。
      救ってくれたのはヘッドランプの灯りでした。
      しかし、この台風で尊い若者10名の命が奪われました。
      その経験をふと思い出してしまいました。

      どうか、被災地に灯りと水道が復旧するのを祈るのみです。
       

      切ない戀 二股の恋

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        アマゾンに注文した本が届かないので、久しぶりに「感じの漢字」(扶桑社)をパラパラとめくっていました。
        この本の魅力は読み返すほどに、漢字の奥深さが伝わってくるということです。

        たとえば、人と人が背を向き合わせている象形文字は『北』。つまり、北の寒さとは人間関係の冷たさ、距離間から生まれたものだったのです。

        「恋」もそうです。よく、愛と恋の違いは、愛は心が真ん中にあるから真心、恋は下に心があるから下心なんていわれますが、現在の「恋」に関しては、あながち的外れではないようです。

        「恋」の上側の文字は亦であり、またはという読み方と意味をもっています。
        つまり、「恋人に選ぶとすれば、年収は1000万円以上亦は外見がとびっきりカッコいい人がいい。」
        なんて、女性がいうところのまたはなのです。もっと端的にいえば、あの人またはこの人となるわけです。二股の恋なのです。

        ところが「恋」の正字は「戀」です。
        上側の字を見てください。糸と言ですよね。つまり、言葉が糸と糸が絡まるように出てこない切ない心を表しているのです。3000年前の人は、コミュニケーションツールもなかった時代に、好きな人に言葉でしか自分の思いを伝える術はなかった。しかし、その「好き」と言う言葉がでてこない。
        そういう意味をもった漢字なのです。

        この記事を読んでいただいた皆さん。あなたの感じる、あるいは経験したこいは現在のビジネスライクに徹したドライな「恋」なのか。
        それとも、切なく、もどかしく胸が締め付けられるような古代の人が表現した「戀」なのか。
        どちらでしょうか?
        私自身の経験では後者ですね。
        これから、こいという漢字を書く機会がもしあれば、戀を使いたいですね。
         

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