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久しぶりに心打ち震えた。
涙を流しながらテレビ中継を見た。
2019ラグビーW杯Aグループ最終戦 日本対スコットランドの試合である。
まさに死闘。魂と魂のぶつかり合う試合であった。
心拍数が上昇し、胸は自然と熱くなった。
日本が28ー21で見事に勝利を飾ったわけだが、試合後のインタビューで福岡選手や飯塚選手が「全てを犠牲にしてきた。」と語る姿が印象的であった。解説者の方も語っていたが、尋常ではない合宿の時間を過ごしてきたということだ。首の皮がめくれてもタックルをし続けるという話には何の誇張もないだろう。
昨日の台風の中での練習にも鬼気迫るものが感じられたし、ベスト8に賭ける気迫が伝わってきた。
戦前にはスコットランドHCの日本やラグビー協会に対して傲岸不遜とも取れる発言もあり、それに対する日本のジョゼフHCの反論など心理戦も繰り広げられていた。
後半早々に4トライ目を挙げ、ポイント1を獲得した時点で、スコットランドに7点差以内なら負けでも決勝トーナメント進出が決まるので、守りに入るのかと思いきや、最後の最後まで攻めの姿勢を貫いた日本のハードワークは実に素晴らしいものであった。
サッカーW杯でポーランドに負けていながら、だらだらとボール回しで勝ち点を狙ったサッカーとは雲泥の違いを見せつけた。
それも戦略だと言えばそれまでだが、3勝1敗でも前回決勝トーナメントに進めなかったラグビーの選手たちには守るという選択肢はなかったのであろう。
そういう姿勢に感動を覚えるのだ。勝ち進めばいいのではない。勝ち方が問われるのだと思う。
特に日本人としてのDNAにはそういった潔さとか不撓不屈の精神が根底に流れているはずである。
だから素直に感動するのだ。
マイボールをサッカー以上にFWとBKが一体となって大切に繋いでいくスポーツであることを改めて知った。
ペナルティも少なく、見ていて熱量と同時に清々しさも感じた試合であった。
倒れても倒れても前に向かう姿勢は、きっと今回の台風で甚大な被害を負った被災者の心に小さな明かりを灯したはずである。