スポットライト(BOOK SIDE STORY2018)

本や音楽を思いのままに紹介する。
それでも言葉にこだわり、思いを伝えたい・・・
そして思いの中に魂を込める。
虚飾を排し、嘘を捨て去る。

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2018.11.09 Friday

70年代隠れ名盤 Ooh LaLa

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    JUGEMテーマ:音楽

     

    つくづく最近思うことがある。

    70歳を超えたポールマッカートニーの来日に沸き、今日はビートルズの「ホワイトアルバム」の未テイクやセッション、デモなどをわんさか収録したアルバムが発売されるに至り、果たしてロックというジャンルにおいての本当の意味での音楽の革新性は進んでいるのかということである。むしろ止まったままなのっではないかという気がする。

    その終焉はパンクを経てのテクノあたりか。

    70年代や80年台のロックをはじめとするPOPSが現在CMで多用されていることもそれを裏付けている。

    現在、流行している音楽をFMでつまみ聞きをしていても、いつかどこかで聞いたようなメロディやリズムであることがしばしばだ。

    我が国のPOPSにおいては作家の村上龍も指摘しているごとく、ほとんど死に絶えている。

    聴くべき音楽はない。みな似たりよったりの烏合の衆である。

    だから、必然と聴く音楽は限定されてくる。

    クラシックまたは70年代のロックである。

    今日はたまたまロン・ウッド&ロッド・スチュワートが在籍していた英国のフェイセズの4作目「Ooh LaLa」を聴いていた。

    確かその当時英国でNO.1に輝いた隠れ名盤である。

    緩やかな縦ノリのリズムに乗せて、キーボードがアクセントをつけるというスタイルである。

    ロンのギターも出しゃばりすぎず、ロッドの歌声をうまく引き出している。

    聴いていて心地よいロックである。特に好きなのは7曲目のIF I'm On the late sideである。

    3分足らずの佳曲である。心に染みる・・・


    2018.11.03 Saturday

    トム・ペティの歌が聴きたくなった・・・

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      JUGEMテーマ:日記・一般

       

      ふいに、トム・ペティの歌が聴きたくなった。

      そして、いま聴いている。

      アルバム「サザン・アクセンツ」に収録されていたREBELSだ。

       

      おれは叛逆者として生まれた。

      ある日曜の朝に

      ディキシーの片隅で。

      ああ

      片足を墓穴に突っ込んで

      片足をペダルの上において

      おれは叛逆者として生まれたんだ。

       

      純粋なアメリカのロックが聴きたくなったらトム・ペティ&ハートブレイカーズかGFRがおすすめだ。

      トム・ペティの歌声はうまいとは言い難いし、線も細い。

      だが、ニール・ヤングと同様に何とも言えぬ温かさを感じるのだ。

       

      ハニー行かないでくれ。

      おれはめちゃめちゃ酔っぱらってるから

      追いつけない。

      なあ、明日にはそんな気持ちにはさせないからよ。

      ええと、おれは多分ちょっと粗削りにできでいるんだ。

      心の中にちょっとだけ、穴があいてるって言うか・・・


      2018.10.31 Wednesday

      酒暦

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        JUGEMテーマ:音楽

         

        今日で10月も終わりである。

        歳月の過ぎる速さを身に染みて感じている。

        心境の変化について、先日記したばかりであるが、まさかi tunesで演歌をダウンロードするとは思ってもいなかった。

        何気なく聴いていたFM放送で、流れてきたメロデイについ引き込まれてしまった。

        香西かおりの「酒暦」である。

         

        しあわせに杯を

        悲しみにぐい吞みを

        泣いて笑って 酒暦

         

        べたすぎるほど歌詞。何の変哲もないド演歌である。

        ただ無性に心に染みるのである。

        繰り返して聴いていても不思議と飽きない。いまもバックに流れ続けている。

         

        鬱病を発症して、好きだった酒も3週間近く口にしていない。

        いつになれば笑って杯を手にすることができるのかも今の状態では分からない。

        ただ、そんな日が再び来ることを待つだけである。

         


        2018.10.26 Friday

        ハイドンの交響曲に還る

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          JUGEMテーマ:音楽

           

          9年ぶりの鬱病の発症である。

          鬱病の最たる特徴として、今まで好きだったものへの興味の減退というのがある。

          自分でいえば、好きだった音楽を聴くのも苦痛というか遠ざけてしまうのである。

          この二週間、寝るときには必ず聴いていたクラシック音楽を遠ざけていた。

          ただ処方してもらった薬の効果もあり、少しずつ聴こうという気持ちを取り戻しつつある。

          そんな中で、何を聴こうか迷っていたのであるが、今日、久々に聴いて心が落ち着いたのはハイドンの交響曲である。

          それも有名なものではなく、タイトルはついてはいるものの、どちらかといえばマイナーな69番の「ラウドン」と73番の「狩り」である。

          ラウドンとは七年戦争でオーストリアを優勢に導いた将軍の名前である。

           

          思えば、9年前もやはりハイドンをよく聴いていたことを思い出した。

          今年、クラシックコンサートにしばしば足を運ぶようになったのだが、演目にハイドンの交響曲が選ばれることは極めて少ない。

          今日、聴いている69番や73番はほとんど演奏機会がないのが実情である。

          だが、本当に心にしっくり馴染む音楽である。

          以前、ハイドンの交響曲は心の処方箋ということをこのブログ上で記したことがあるが、まさにその通りである。

          自分が死ぬ際にお棺の中にいれてもらいたいものの一つにハイドンの交響曲全集がある。

          かけがえのない宝物である。

           

           


          2018.10.07 Sunday

          硬派弦楽アンサンブル「石田組」 圧巻のパフォーマンス

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            JUGEMテーマ:音楽

             

            このブログは大げさに言えば、自分が何に心を揺さぶられたのかを書き記していく備忘録のようなものだ。

            昨日、今年9回目となるクラシックコンサートを聴きにみなとみないホールに行った。

            横浜みなとみらいホール開館20周年記念となる 硬派弦楽アンサンブル「石田組」の2年ぶりとなるコンサートであった。

            神奈川フィルのコンサートマスターを務める石田泰尚を中心とする男だけのアンサンブルである。

            強面の石田のヴァイオリンの音色は実に繊細である。しかし、骨太でもある。

            その他の弦楽器との掛け合いは緊張感の中にも瑞々しさをたたえている。

            エルガーの「弦楽セレナード」にはじまり、ブリテンの「シンプルシンフォニー」と絵画的な音が心に溶け込んでくる演奏にまず心奪われた。

            休憩をはさんでの後半は、ロックの大御所レインボー、ディープ・パープルの名曲である「スターゲイザー」「スピードキング」をまさにテクニカルに演奏する、リッチー・ブラックモア顔負けの演奏である。自然と、体がスイングしていくのである。

            そして、最後はピアソラの「革命家」。踊るためではなく聴くためのタンゴをと作曲したピアソラの情念がほとばしるこの曲も、スリリングに奏されて、一瞬もだれることのない素晴らしいコンサートであった。

            そして、実に三度に及ぶアンコール。

            中でも出色だったのが「津軽海峡雪景色」。

            演歌の代表曲も彼らの手にかかれば、見事な色合いを帯びた格調高い曲に生まれ変わる。

            間奏に海猫の鳴き声をヴァイオリンで表現した石田。

            曲によって服装を変えたりするなど、聞き手の心をくすぐるパフォーマーとしての力量にも圧倒された。

            9回のコンサートの中では、個人的には一番楽しめた内容であった。

            心行くまで音楽を堪能した2時間20分であった。


            2018.09.29 Saturday

            ブルックナーの音世界

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              JUGEMテーマ:音楽

               

              数年前のブログを読み返してみた。

              ブルックナーの交響曲4番を初めて聞いた時の感想である。

              メロディは豊かであるが、音楽としてのドラマ性に欠けるなどと記していた。

              赤面する思いである。何も分かっていなかった・・・

              最近毎日のように交響曲4番、5番を聴いているのだが、心に深く響く音世界がそこにはある。

              いま、日本でも馴染みの深いヘルベルト・ケーゲル指揮によるライプツィヒ放送交響楽団の5番を聴いているのであるが、ケーゲルらしい紛らわしさを排した輪郭のくっきりとした深い味わいの演奏に酔っている。

              先ほど、偶然にもNHKの第2ラジオでN響の過去の名演奏ということでギュンターヴァント指揮の5番が流れていたが、素晴らしい演奏で聞きほれてしまった。

              ブルックナーの交響曲は演奏時間が長い。その長さを緊張感を持続させながら、緩むことなく演奏するためには相当の力量が演者に試されるのある。音楽家の池辺晋一朗氏の話によれば特に金管楽器が難しいと述べておられた。

              N響の実力を改めて知った気がする。

              ブルックナーの交響曲に出会ったことはオペラに開眼したのと同様に、今年の自分自身にとっての大きな収穫である。

               


              2018.09.23 Sunday

              心の解放区 クラシックコンサート会場にて

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                今年の一番の収穫というか自分のライフスタイルの大きな変化は、クラシックのコンサートに行くようになったことである。

                先週の金曜日の夜も、サントリーホールに出かけてきた。

                読売日本交響楽団の定期演奏会である。

                カンブルラン指揮による演奏を聴くのは今回が初めてであった。

                お目当てはブルックナーの交響曲第4番「ロマンティック」であった。

                大体、コンサートに行く前にその日に演奏される曲については調べたり、聞いたりして行くようにしているのであるが、今回は仕事の面での忙しさもあり、下調べなしで聴くこととなった。

                正直、ブルックナーの交響曲を聴く機会は個人的には少ない。

                3番の「ワーグナー」くらいのものであった。

                4番はブロムシュテットによるドレスデン・シュターツカペレのCDしか持っていない。

                それにしてもあまり聞かずにいるので初めて聴くに近い状態であった。

                 

                ブルックナーといえば、いろいろな版があるので有名な作曲家である。

                今回、耳にしたのはあまりコンサートで演奏されることがないという1888年稿/2004年刊コーストヴェット校訂版であった。

                今、部屋で聴いているCDのほうはノヴァク版である。

                その違いを聴き比べるのも楽しみのひとつであるが、第2楽章のチェロの哀愁を帯びた音色、第3楽章、別名「狩りのスケルツッオ」のホルンの響きに酔わされた。また、私の客席の目の前がコントラバスということもあり、低弦の弱音の響きがとても印象的であった。

                やはり生の音には心を揺さぶられる。

                 

                サントリーホールなどのクラシックコンサート会場は今の自分の心を解き放す場であり、現実を忘れさせてくれる異次元の空間である。

                 

                 

                 

                 


                2018.09.15 Saturday

                ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら

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                  JUGEMテーマ:音楽

                   

                  先日、神奈川フィルハーモニー管弦楽団による定期演奏会みなとみらいシリーズ342回を聴きに行った。

                  演目は名匠 小泉和裕によるドイツ プログラム ブラームスとR.シュトラウスであった。

                  ブラームスは交響曲第3番。R.シュトラウスは交響詩「ドン・ファン」と「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」であった。

                  ブラームスは尊敬するベートーヴェンの偉大なる交響曲9曲に圧倒されるがあまり、生涯にわずか4曲の交響曲しか作曲していない。

                  第一番を完成させるのに構想から実に20年以上の月日を要した。

                  第3番は彼が50歳を過ぎてからの作品であり、老成といった趣をたたえている。演奏機会も他の3曲に比べて少ない。

                  一言でいえば、地味でありいぶし銀的な色合いの交響曲である。

                  この日も演奏で一番心をとらえられたのは、神奈川フィルにとって初めての演奏になる「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」であった。

                  実は私にとってもこの楽曲に触れるのはこのコンサートが初めてであった。

                  R.シュトラウスといえば、映画やテレビCMでも有名な「ツァラトゥストラはかく語りき」の序奏が有名である。

                  しかし、人気という点では「ティル」らしい。

                  多彩な楽器の音色が楽しめる楽曲であり、特にティンパニーの響きが心に強く響いた。

                  コンサート帰りに早速タワーレコードに立ち寄り、ショルティのCDを買い求めた。

                  普段あまり耳にしない交響詩に触れることができたことは、新たなジャンルへの扉を開くという意味においてもよい機会となった。


                  2018.09.02 Sunday

                  ベートーヴェンが嫌悪したオペラ

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                    JUGEMテーマ:音楽

                     

                    この前に、ベートーヴェン唯一のオペラのことを書いたばかりだが、その続きである。

                    ベートーヴェンが「フィデリア」を完成させるために多大な心血を注いだことは周知の事実であり、出だしの音楽はモーツァルトの「フィガロの結婚」を参考にしたのは有名な話である。

                    いま、私は「フィガロの結婚」を聴きながらこのブログをしたためている。

                    だが、彼はモーツァルトのオペラを嫌っていた。特に最高傑作と名高い「ドン・ジョバンニ」に対してである。

                    主人公、ジョバンニは女性のことしか考えていない破廉恥な男である。

                    常に新しい獲物を狙い、甘言を弄して犯すことだけ考えている。

                    オペラの出だしが婦女暴行未遂というのも前代未聞であろう。

                    ベートーヴェンはこれが許せなかった。

                    音楽とは人間の精神を高める崇高なる使命をもった芸術であるという思いが強いからである。

                    彼にとって、モーツァルトの創り出すオペラはポルノそのものであった。

                    だからこそ、オペラを創り出すことも敬遠していたという識者の論もある。

                    その一方で晩年の傑作「ディアベリ変奏曲」の中の22変奏において、「ドン・ジョバンニ」の中の「昼も夜もこきつかわれて」というメロデイを挿入した。それは依頼者への異種返しともいえるものであった。

                    オペラの内容そのものは毛嫌いしていたのだが、その歌劇の中で使われるメロデイの美しさには目をとめていたということであろう。

                    面白い逸話である。


                    2018.09.02 Sunday

                    フィデリオを聴け!

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                      JUGEMテーマ:音楽

                       

                      聴く音楽に迷ったときは、ベートーヴェンを選ぶことにしている。

                      この夏、一番聞いたのは彼が唯一残した歌劇「フィデリオ」である。

                      ベートーヴェンはオペラの作品作りには相当、苦しんだ。

                      スタートにあたって、お手本にしたのはモーツァルトである。

                      だが、次第次第に従来のオペラを脱却していくのである。

                      「フィデリオ」はいわゆる救出オペラといわれる内容である。

                      無実の罪でとらわれている政治犯をいかに救い出すかという物語の筋立ててある。

                      しかし、ただ「スリリングなオペラ」で終わらせないところがベートーヴェンである。

                      「自由」と「正義」を朗々と歌い上げ、思想と倫理の領域にまで高めたのである。

                      オペラ好きからは「堅苦しい」といわれるゆえんであるが、そこがベートーヴェンの芸術なのだと思う。

                      「自由、平等、博愛」を旗印に掲げたフランス革命を目の当たりにしたベートーヴェンにとって、その旗印こそ彼の理想そのものであった。

                      いろいろなディスクを聴いてみたが、最終章のフィナーレの高揚感・疾走感はショルティの手によるシカゴ交響楽団の演奏が格別であった。

                      全体を通してのドラマティックさという点ではバーンスタイン指揮のウィーンフィルのものであろうか。

                      クラシック音楽好きではあるがオペラに馴染めずにいた自分にとってオペラのよさを教えてくれたのはベートーヴェンである。

                      いまはドイツ語の対訳本を見ながら楽しんでいる。


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